そんななか、多くの国では、リスクの高いグループや、治療の最前線に立つ医療従事者を優先する方針をとる模様だ。そのため、優先投与の対象とならない多くの人々は、なかなかワクチン接種を受けられない状態に陥るとみられ、ここに犯罪集団がつけ込む隙が生じる。
インターポールのサイバー犯罪ユニットが、違法な医薬品や医療機器を販売している疑いのあるオンライン薬局に関連する3000のウェブサイトを調査したところ、そのうち1700のサイトで、フィッシングやマルウェアといったサイバー犯罪に関連する脅威が見つかったという。
英国は12月2日、新型コロナウイルスワクチンの広範な使用を世界で初めて承認した国となった。米ファイザーと独ビオンテックが共同開発しているワクチンについて、緊急使用を許可したものだ。米国でも、12月10日に開催される諮問委員会から数日後にも、食品医薬品局(FDA)が判断を示すとみられている。