リストには、ソーシャルメディアで大きな影響力を持つ歌手やバンド、映画・テレビ俳優など100組を選出。人気SNSで数百万、数千万人のフォロワーを抱えるこれらスターたちは、世界が困難な時期を経験する中でソーシャルメディアの力を利用し、自らの地位と人気を維持。多くはその影響力を利用し、新型コロナウイルス対策などの支援活動に取り組んできた。
担当編集者のラナ・ウェフベ・ワトソンは「初となるフォーブス・アジアの『デジタルスター100人』リストは、まさに時宜を得て登場した。アジア太平洋地域各地では、新型コロナウイルスの流行に伴う制限により生のエンターテインメントが消えており、アーティストたちはソーシャルメディアを使い、ファンとつながり、交流している」と指摘。
「選ばれた100組の年齢は最年少が20歳、最年長は78歳に達し、ソーシャルメディア上の影響力が世代を超えた現象であることを示している」と述べた。
日本からは、人気お笑い芸人の渡辺直美が選出された。渡辺はインスタグラムで国内最多900万人以上のフォロワーを抱えており、最近公開したアリアナ・グランデとレディー・ガガの新曲「レイン・オン・ミー」PVのパロディ動画はわずか3カ月で1900万回以上も再生された。日本からはこのほか、俳優の山﨑賢人、モデル・女優の水原希子、アイドルグループの嵐、女優・モデルのローラ、シンガーソングライターの米津玄師もリスト入りした。
日本以外の有名どころとしては、韓国の7人組男性グループ、BTS(防弾少年団)が選出された。BTSは世界で最も成功を収めた音楽グループの一つで、インスタグラムでのフォロワー数は3300万人。シングル「ダイナマイト」のPVは、ユーチューブでの再生回数が24時間以内に1億回を突破する新記録を樹立したとされる。
ボリウッドで最も稼ぐ俳優のアクシャイ・クマールは、インドで最多のフォロワーを抱える人物でもあり、フェイスブック、インスタグラム、ツイッターでの総フォロワー数は1億3100万人に上る。クマールはインドでの新型コロナウイルス対策支援に4億円以上を寄付し、5月にはフェイスブックでライブ配信された慈善コンサートに参加。このイベントでは5億2000万ルピー(約7億3000万円)ものコロナ対策支援金が集まった。
「アジアのデジタルスター100人」リストの完全版は、フォーブス英語版サイトで公開されている。