米加州が「コロナ追跡アプリ」発表、DL数の確保が課題に

Photo by Mario Tama/Getty Images

カリフォルニア州は12月7日、アップルとグーグルのテクノロジーを用いた、新型コロナウイルスの感染者を追跡するアプリを導入すると発表した。しかし、専門家はこの種のアプリが実際に威力を発揮するためには、十分な利用者数を獲得することが課題になると警告している。

このアプリは、ブルートゥース通信によって端末内に保存された匿名のキーを、最寄りの端末と交換し、誰かが後に陽性と診断された場合は、それを通知する仕組みとなっている。

プライバシー保護への懸念から、ユーザーの同意を得てデータを取得し、位置情報を使用したり、ユーザーが接触する人を特定することはない。「CA Notify」という名称のアプリはiOSとアンドロイドで12月10日から利用可能になる。

カリフォルニア州のニューサム知事は12月7日の記者発表で、ハイテク企業が多いカリフォルニア州はテクノロジーに関心が高い人々が多いため、アプリの導入率が他の地域を上回ることを期待していると述べた。

「アプリの導入率について、私は数千万人もの人々がダウンロードするとは思っていない。しかし、これを意味あるものにするために十分な数が達成できることを望んでいる。アップルやグーグルもその告知に協力してくれるだろう」とニューソムは語った。

地域の医療機関のキャパシティが逼迫する中で、感染者の特定と隔離の重要度はますます高まっている。しかし、公衆衛生の専門家が、接触者追跡アプリが人力による接触者追跡の負担を軽減すると主張する一方で、これまでのところ、独自の追跡アプリを立ち上げた州は21州にとどまっている。

さらに、アプリを導入した場合でも、課題となるのが十分な数の人々にダウンロードしてもらうことだ。最初にアプリを導入したバージニア州では、人口のわずか11%の人々しかダウンロードしなかった。

編集=上田裕資

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