一方で朗報もある。チェンバレンによると、新型コロナウイルスの流行中にも採用を続けてきた業界では、2021年も採用を継続する可能性が高い。倉庫作業員の求人は1年前と比べ174%増加しているし、正看護師(RN)の求人は新型ウイルス流行中に51%増加した。
リスクが最も低いと考えられている仕事は、顧客サービス担当者やIT専門職など、遠隔で行えるものだ。しかし、フルタイムの遠隔勤務や、遠隔勤務とオフィス勤務を組み合わせた働き方を提供している企業で働く人は、生活費が安い場所に引っ越した場合、給料が調整されるかもしれない。チェンバレンは、サンフランシスコやニューヨークなどの生活費の高い大都市を離れると、給料が5~30%下がるかもしれないとみている。
それでもチェンバレンは、企業が人材採用と維持の取り組みとして、コロナのもう一つの“犠牲者”であるオフィスの福利厚生を復活させることを期待している。「これは、人々からより多くの創造性やセレンディピティ(偶然素晴らしい発見をする能力)を引き出す一つの方法だ」とチェンバレン。「1年間の在宅勤務で誰もが孤立感を感じている中で(中略)福利厚生は文化を再構築する重要な方法となる」