ビジネス

2020.12.08 11:30

ウーバーの自動運転部門を買収の「オーロラ」が狙う次のステップ

Photo by Sean Gallup/Getty Images


アームソンによると、オーロラは今のところトラック輸送や物流分野に自動運転テクノロジーを導入しようとしており、現時点ではウーバーと共同プロジェクトを発表する準備ができていないという。
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「私たちはオーロラを独立した会社に育てようとしている。外部から投資家を迎えることに興奮しているが、彼らは少数株主の地位にとどまる」と彼は話した。

一方で、ATGが自動運転システムの開発で多くの課題に直面したことを考えると、オーロラが果たして、今回の買収で大きな技術的メリットを得ることになるかどうかは定かではない。情報筋によると、ATGを買収するチャンスを得た他の自動運転企業は全て、その機会を見送ったという。

新たな「自動運転連合」の結成


ただし、プラス面としては、オーロラはATGのエンジニアや施設を入手することで、より多くのリソースを保有することとなる。さらに、ウーバーからの4億ドルの出資も大きな意味を持つ。この分野の多くの企業が今年、資金調達に苦戦した結果、自動運転トラックのStarsky Roboticsは閉鎖し、Zooxはアマゾンに買収された。
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そんな中、オーロラは、ウーバーに株式の26%を手渡すのと引き換えに4億ドルを調達し、企業価値を100億ドルまで高めることに成功したことになりそうだ。

また、今回の買収によりオーロラとウーバー、トヨタ、デンソーの関係が確立されたことも、オーロラのメリットとなる可能性がある。ウーバーは近年、ヒトの移動よりもモノの移動に注力するようになっており、オーロラは同社のテクノロジーをまず、物流やデリバリー分野で商用化しようとしている。

さらに、これらの企業がロボットタクシーに進出する際には、ウーバーがプラットフォームを提供できる。トヨタが車両を提供したり、オーロラの自動運転テクノロジーを採用することも考えられる。デンソーが、オーロラが開発中のライダーセンサーの製造パートナーになる可能性もある。

アームソンは次のように述べた。「今回の動きが意味するのは、素晴らしい人々が我々のプロジェクトに合流するということだ。彼らの多くは過去にオーロラと仕事をした経験があり、互いのスキルを融合できる。当社とATGのチームは、自動運転が向かうべき道について、非常に似通ったビジョンを抱いている」。

翻訳・編集=上田裕資

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