ビジネス

2020.12.08 20:00

人生100年時代にチャンスを掴むには? キーワードは「マルチスキル」


20代ではシステムエンジニアとしてのスキルを身につけ、30代で営業や企画の仕事もこなすようになり、自分でベンチャー企業を起業するまでになった。30代後半だった私は、漠然と「年金は期待できないから、年金無しでも大丈夫なように準備しよう」と思い、そうだとすれば、80歳くらいまで働く必要があると考えるようになっていた。

とはいえ、80歳になるまでのあいだに、社会にどんな変化が起こるのかわからない。時代にいつでも対応していけるように、積極的に「マルチスキル」が身につくような仕事をしていく必要があると考えた。


社会の大きな変化にも対応できるような人材が求められている(Unsplash)

30代だった私は、まずは経営者として「会社をつくる(成長させる)」ことに注力し、ゼロから組織を作り上げるあいだに人事・経理・法務など経営に必要なことを学ぶことができた。セブンネットショッピングが10年で200億円企業まで成長したことで、経営者としては自信を持つことができた。40代では大きな組織の中で「事業をつくる」ことも経験しようと、セブン&アイHLDGS.ではグループネット戦略のリーダーとしてオムニチャネル戦略を推進し、大きな組織を動かすためのリーダーシップ、根回しなどのさまざまなスキルを身につけることができた。

このように目の前の仕事を進めると同時に、常に新しいことに挑戦することを心掛け、自分のスキルの足りない部分は、積極的に学ぶように意識してきたことが、マルチスキルを身につけることになり、今の仕事の礎になっている。もし、その選択をしていなければ、現在は、もっと不安な日々を過ごしていただろうと思う。

「人生100年時代」には、仕事人生60年間の長距離走を走り抜けていかねばならない。だとすれば、得意分野が一つあるだけでは、うまくやっていくことは難しい。今から60年前に、これだけインターネットが社会に浸透すると、一体誰が想像しただろうか。

現代では、社会の大きな変化にも対応できるような、マルチスキルが求められている。コロナ禍を経験したことで、私はそのことをいっそう実感するようになった。社会のあらゆる場面でデジタル化が進み、リモートワークや非接触型のコミュニケーションが当たり前のようになった。まさにいま、重宝されるスキルも大きく変化しつつある。

長い仕事人生を走りきるためには、例えば、いま行っている業務に隣接する仕事に関心をもち、日頃から「マルチスキル」を意識することから始めるのはどうだろうか。


連載:デジタルで人生を豊かにする「デジタブルライフ」
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文=鈴木康弘

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