ビジネス

2020.12.08 06:00

イーロン・マスクに宣戦布告の中国版テスラ、シャオペンの野望


3万ドル以下のEVでテスラに対抗へ


シャオペン創業者のHeは、以前はモバイルブラウザのUCWebを立ち上げて、アリババに売却した連続起業家だ。彼は、今後テスラに対抗していくと宣言した。

「来年になれば、中国の自動運転分野で強力なライバルが現れることを、覚悟しておいてほしい」とHeは、11月に中国版ツイッターと呼ばれる新浪微博に投稿した。Heのこの発言は、テスラのイーロン・マスクが、シャオペンが自動運転関連の特許を盗用したと発言したのを受けてのことだった。

シャオペンの広報担当は、これに続き、「我々は根拠の無い告発に対しては反論し、当社の評判を損ねる行為を容認しない」との声明を出した。

しかし、AutoForesightによると、シャオペンや他の中国のEVメーカーらは、来年の初めに、より大きな試練に直面するという。それは、テスラが中国でのモデル3の価格を、約3万3000ドルに引き下げることだ。

「テスラは何としてでも中国市場でのシェアを確立しようとしている。彼らは今、目先の利益をさほど気にしていない」

フォーブスは、シャオペンにコメントを求めたが、同社はテスラとの戦いについては言及せず、「我々のライバルは、既存のガソリンエンジンの車だ」と述べた。中国におけるEVの普及率は、まだ5%以下とされている。

ハイトン・インターナショナルのShi は、シャオペンが今後、P7よりも小型で安価な新型車を発売するなど、さまざまなオプションを検討する可能性を示唆した。

「シャオペンは来年、3万ドル以下の小型EVを発売する可能性がある。創業者のHeの言動から察するに、彼は中国でテスラと真っ向から勝負するつもりなのかもしれない」と、Shi は述べた。

編集=上田裕資

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