「日常が戻る」のは2021年夏?
米国は来年末までに、ワクチン「4000万人分」の製造を予定しているという。
米国OWS(Operation Warp Speed、新型コロナワクチンの製造・供給に関する半官半民の組織)のチーフ・サイエンスアドバイザーで、トランプ大統領によって今年、米国における新型コロナワクチン配給を委任されたモンセフ・スラウイ博士は11月末、CNNの取材に対して「来年夏にはワクチンはアメリカ国民の有意な数に行き渡り、日常は元に戻るだろう」といった意味の発言をした。
OWSモンセフ・スラウイ博士とトランプ大統領
だが、このスラウイ博士の発言を「楽観的」とみるむきは多い。ファイザー製をはじめとする、現在までに開発が進んでいる数種のワクチンはいずれも、発症予防には70%以上の効果が期待されるものが多いものの、ワクチン接種した人がすでに陽性だった場合、感染を「他に広めない」上で効果があるかどうかは明らかになっていないのである。
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