至福のクリスマスディナーが叶う 東京イタリアン&フレンチ5選

ブルガリのレストラン「イル・リストランテ ルカ・ファンティン」

気づけば街のイルミネーションも灯り始め、クリスマスを間近に感じる今日この頃。いつもと違う2020年、それでも特別なクリスマスには、やはり気分が高揚するような美食を楽しみたい。

美味しくて、今っぽい。今年を締めくくるにふさわしい、クリスマスディナーを味わえるレストラン5選を紹介する(料金はいずれもいずれも税・サ別)。

イル・リストランテ ルカ・ファンティン


精緻な手仕事が冴える、イタリア人が選ぶ世界一のイタリアン

ブルガリのレストラン「イル・リストランテ ルカ・ファンティン」。イタリアで絶大な支持を得ているレストランガイド、「ガンベロ・ロッソ」で2017年から毎年、最高の「3フォーク」を獲得し続け、去年は実質上の世界ナンバーワン「今年のレストラン」にも選ばれた名店だ。

ミシュランの星、さらに今春のアジアのベストレストラン50ではアジア17位にも選ばれるなど、綺羅星のような栄誉を手にするルカ・ファンティン氏は、コロナ禍においても、医療従事者に1カ月間、栄養バランスも配慮した合計1300食の弁当を届けるなど、社会貢献活動にも力を注いだ。

自ら産地を訪問して選りすぐった日本産食材を使い、魚を「昆布〆」の代わりに「干したロメインレタス〆」にして旨味を加えるなど、日本の技術を生かしつつも、オリジナリティ溢れる手法で表現する。クリスマスメニューの「鮪 ウニ トマト」は、故郷ヴェネツィアでクリスマスイブといえば食卓にのぼった「マグロとトマトのサラダ」の再構築だ。


クリスマスメニューの「鮪 ウニ トマト」

トマトウォーターを敷いた皿に、レモンとバジルでマリネして叩いたマグロの中トロと赤身を盛り付けた。「イタリアのクリスマスらしいエレガントな色合いになるように工夫した」ということで、宝飾品ブランドにふさわしい華麗な盛り付けだ。階上のバー「イル・バール」は、アペリティフや食後の一杯にも最適。

贅沢な9mの吹き抜け、ゆったりとした席間隔で、密とも無縁、銀座のイルミネーションを眺めながら、きらめく一夜が過ごせそうだ。

提供期間:12月18日〜25日
料金:ディナーコース 3万円、ランチコース 1万6000円〜

アルヴァ


日本の生産者から届く食材を、日本人のDNAに響くイタリアンに

アマン東京のメインダイニング、アルヴァ。33階の窓から遠くは富士山まで見渡せる絶景と、ゆったりとしたソファ席。高揚感と同時に、どこか安らぎと温もりを感じる。

ここで指揮を執るのが、ヴェネツィアの5つ星ホテル、バウアーでエグゼクティブシェフを務めるなど、本場イタリアで信頼を得てきた平木正和シェフ。自粛期間中は、「家庭での料理の助けになれば」と、ほぼ毎日、自宅でイタリアの家庭料理を作り、制作過程の動画をSNSで公開してきた。

コロナ禍前は、ほぼ毎週産地へ赴き、日本の食材を積極的に取り入れて来た平木氏は、生産者への思いもひとしお。「コロナ禍で大変な思いをされた生産者の方々へ、感謝の念とエールを送りたい」と、クリスマスのメニュー名には“生産地名”を多く取り入れた。


鰻のマリネ 埼玉県産深谷ねぎとヴィンコット

そんな今年の目玉は、イタリアでクリスマスに魔除けとして食べられている鰻をロール状に巻いて蒸した料理だ。イタリアだとトマト煮や香草焼きなどにするが、鰻を甘辛く食す日本人の味覚に合わせ、鰻の脂に深谷ねぎと鰻の骨、ぶどうの調味料「ヴィンコット」を使って作った甘辛いソースが寄り添う前菜とした。

メインは、都内で肥育された旨味たっぷりの秋山牛と静岡産の椎茸、イタリアが誇る重厚なボディのバローロのソースを合わせた、思わずワインが進みそうな一皿。イタリアの視点を持ちつつも、日本人のDNAに染み付いた「おいしい」が的確に表現されている。


東京都産秋川牛フィレ肉のタリアータ 静岡県産ポットベラとプチヴェール バローロワインのソース

提供期間:12月17日〜25日
料金:ディナーコース 1万8000円〜、ランチコース7000円〜
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文=仲山今日子

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