ビジネス

2020.12.03

Apple、Tesla、SalesforceのCEOたちが実践する組織モチベーションを上げる方法

広報やPR目的というだけではなく組織を牽引する上でも効果的な方法として、Elon MuskやSteve Jobs、Marc Benioffといった起業家たちが共通して実践しているのが「イベント型アプローチ」です。

イベント型というのはつまり、年1回もしくは数回のあらかじめ設定した日程に記者や顧客、ステークホルダーなどを一堂に招待し、その機会に公式発表をまとめて行うことです。

とてもシンプルな方法ですが、実は彼らのビジネスの成功に欠かせない様々な重要な効果を生み出してきたのです。

まず、なにか新しい発表があるたびにプレスリリースを行い、メディア等の反応に対応するよりもよほど効果的かつ効率的に情報を発信することができます。

イベント型アプローチでは本来なら年に何回も行われるはずの個々の発表をいくつかの大きなイベントに集約します。その結果、一大イベントに向けて周囲の期待も高まり、より大きな注目を集めることができます。

参加者たちもそれが重要なイベントであることを分かっているので、その日は時間通りにやってきて、(オンラインでもオフラインでも)一点集中の姿勢で発表を聞いてくれます。そ

のため、もともと注目を集めやすい大きな発表だけではなく、それ以外の比較的インパクトの弱い内容も効果的に観客に伝えることができるのです。

このようなイベントに計り知れないほどのPR価値があることは周知の事実だと思いますが、実は社外だけではなく社内に対しても効果があることはあまり知られていないかもしれません。

Yammerの共同創業者であるDavid Sacks氏が言うように、「Elon MuskがModel 3を発表する日が決まっていれば、Teslaの社員たちは必ずその日までに全てを間に合わせなければならない。DreamforceのMarc Benioffの場合でも同じだ。CEOがステージに立ち、新しいプロダクトを披露するというのは、社内の人間には非常に高いモチベーションとなる。発表日は決まっていて、招待状も送付済み。全世界が、その日を待ち望んでいる。そうなったらもう、なんとしてでもやり遂げるしかない」。
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文=James Riney

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