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2020.12.02

【11月第4週資金調達まとめ】新素材「LIMEX」を開発するTBMが20.6億円調達

国内の成長産業及びスタートアップに関する幅広い情報を集約・整理し、検索可能にした情報プラットフォーム「STARTUP DB」では毎週、資金調達のサマリーを発表している。この記事では、11月4週目の“注目のトピック“として選ばれた5件の資金調達について紹介する。

TBM


調達額:20億6000万円
調達先:DCMホールディングス / QUANTUM / アデランス / ヨドバシホールディングス / 島精機製作所 / 摂津倉庫 / 日本コルマー / 日本テレビ放送網 / 薬王堂 / 電通グループ
備考:その他個人投資家を含む / 日本テレビ放送網とQUANTUMは共同出資したファンド“Spotlight1号”を通じて出資

プラスチックや紙の代替となる世界初の新素材「LIMEX(ライメックス)」を開発・製造・販売するスタートアップ。

数少ない日本のユニコーン企業として、サステナビリティのビジネス領域で世界のトップ・プレイヤーになることを目指している。

同社の提供する「LIMEX」は、石灰石を主原料とし、炭酸カルシウムなど無機物を50%以上含む無機フィラー分散系の複合材料だ。

紙・プラスチックの代替製品として、名刺やメニュー表などさまざまなところで導入されており、大手企業や政府など5200社以上の企業で採用されている。

2014年に国内特許を取得し、日中欧米を含む30カ国以上でも登録済み。

また、リサイクル可能な「LIMEX」を自治体や企業間でパートナーシップを組み、循環型モデルづくりを推進している。

また、LIMEX事業以外にも、資源循環を促進するため再生材料を50%以上含む素材「CirculeX」や、LIMEX製品を取り扱うECサイト「ZAIMA」を展開している。

2020年11月にはアデランス、島精機製作所、日本テレビ放送網、QUANTUMなどを引受先とする、20億6000万円の資金調達を実施。

調達した資金は、「LIMEX」や「CirculeX」などの環境配慮素材の用途拡大や、資源循環を実現するサプライチェーンの強化に充当し、今後もサステナビリティ領域におけるイノベーションを推進していく。

ロジレス


調達額:5億円
調達先:BEENEXT / Coral Capital
備考:BEENEXTはALL STAR SAAS FUNDから出資

ネットショップのバックヤード業務を一括管理、自動化するサービス「ロジレス」を提供するスタートアップ。

創業者の西川真央氏は2010年からP&Gにてアシスタントブランドマネージャーに従事したのち、Tapitの代表取締役を勤めた経歴をもつ。

「ロジレス」は元来分けられていた受注管理システム(OMS)と倉庫管理システム(WMS)を統合することで、受注・在庫・出荷に体操したオールインワン型自動出荷ツールを提供しており、バックヤード業務の自動化を実現する。

また、倉庫の外部委託や複数拠点からの自動出荷に対応するだけでなく、国内主要ECモール(楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazon.co.jp)でAPIによる自動取込にも対応している。

また、同サービスはECサイト顧客向けに自動で配送や決済に関するメールを送る機能も備わっている。

2020年11月にはBEENEXTが運営するALL STAR SAAS FUND、Coral Capitalを引受先とした第三者割当増資により、5億円の資金調達を実施した。

この調達資金は組織の拡大・強化、「ロジレス」の機能強化に活用し、日本のEC業界・物流業界の発展に尽力していく方針だ。
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文=STARTUP DB

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