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エリック・ユアン(Photo by Matt Winkelmeyer/Getty Images for Dropbox)

ビデオ会議サービスの「Zoom(ズーム)」が、11月30日に発表した第3四半期(8〜10月)の売上高は市場予想を上回った。しかし、パンデミック後の同社の爆発的成長が、限界に近づいたことが示唆されたのを受けて、株価は12月1日に急落した。

1日午後1時の段階で、Zoomの株価は14%の急落となり、同社CEOのエリック・ユアンの推定保有資産は28億ドル(約292億円)も減少した。フォーブスは、同社の株式の約22%を保有するユアンの保有資産を現在182億ドル(約1.9兆円)と試算しており、10月下旬の251億ドルから大きく下落している。

Zoomの第3四半期の売上高は7億7700万ドルで、前年同期比の4.5倍となり、平均的なアナリスト予想の7億ドルを大きく上回った。しかし、同社の爆発的成長を踏まえたウォール・ストリートの強気予想の8億ドルには届かず、成長鈍化への懸念が生じた。

バイタル・メディア・ナレッジ創業者のアダム・クリサフルリは、決算後のメモで「このリリースは、やや物足りないものと言える」と書いた。モーニングスターのアナリストのダン・ロマノフは12月1日の報告書で、「極端なマクロレベルの不確実性に直面する中で、我々はZoomをどう評価すべきかに苦しんでおり、現状の株価は過大評価だと考える」と述べた。

中国生まれのユアンは、ビデオ会議システムのWebExとシスコで勤務した後、2011年にZoomを設立し、2019年4月に同社を上場させた。上場初日に1株36ドルだったZoomの株価は、翌年の初めまでに3倍近く上昇し、パンデミック後に爆発的な急上昇を遂げた。

Zoomの株価は10月19日に約568ドルでピークを迎え、ユアンの保有資産は251億ドルにまで膨らんでいた。同社の時価総額は一時的に、石油大手のエクソンモービルを上回ったが、株価はその後、30%近く下落した。

Zoomの時価総額は現在1170億ドルで、エクソンモービルの1650億ドルを下回っている。

編集=上田裕資

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