英国でグーグルとFBの「独占禁止」本格化、監視機関を設置へ

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英国は、フェイスブックやグーグルなどのプラットフォームの活動を管理する新たな機関を設置しようとしている。Digital Markets Unit(デジタル市場ユニット)と呼ばれる新たな機関は、英国の競争・市場庁(CMA)の傘下に置かれ、2021年の4月から運用を開始する予定だ。

英国のデジタル相のオリバー・ダウデン(Oliver Dowden)は声明で、「少数のテック企業への権力の集中が、業界の成長を阻害し、イノベーションを減らし、テクノロジーに依存する人々や企業に悪影響を与えている。今こそこの問題に対処し、新たな成長を促すべきだ」と述べた。

新たな行動規範は、消費者が自分のデータをどのように使用するかについて、より多くの選択肢とコントロール権を与えられるものになるという。一方で、中小企業はオンラインでより良い製品の告知が可能になり、プラットフォームがニュース出版社を含む企業顧客らに、不公正な条件やポリシーを押しつけないことが保証されるようになる。

さらに、新たな機関は「ニュース出版業界の持続可能性をサポートし、出版社とオンラインプラットフォームの関係のバランスを取り戻すのに役立つように、出版社とプラットフォーム間の商業的取り決めを管理する」という。

プラットフォーム側には、サービスや消費者のデータをどのように利用しているかについて、より透明性を高め、消費者がパーソナライズされた広告を受け取るかどうかを選択可能にすることが求められそうだ。また、顧客がライバルのプラットフォームを利用しづらくなるような制限を顧客に課すことを防ぐ措置の導入も、想定されている。

政府は、新しいユニットに、テック大手の決定を一時停止、ブロック、逆転させる権限を与え、規則を遵守していない場合は金銭的な罰則を課すことができると示唆している。
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編集=上田裕資

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