打ち上げから30年。ハッブル宇宙望遠鏡の息を呑む写真と動画が期間限定で公開

地球の周回軌道上に設置された“天文台” ハッブル宇宙望遠鏡 Credit NASA ESA


写真展概要


FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)では、2020年11月27日(金)から12月17日(木)まで、FUJIFILM SQUARE企画写真展「ハッブル宇宙望遠鏡 宇宙の神秘を紐解く30年」を開催する。

1990年、スペースシャトル・ディスカバリー号により宇宙空間に設置されたハッブル宇宙望遠鏡が今年、30周年を迎えた。NASA(アメリカ航空宇宙局)とESA(ヨーロッパ宇宙機関)の共同プロジェクトとして運用されるハッブル宇宙望遠鏡は、高度約550kmの上空を周回しながら現在も観測を続けている。

ハッブル宇宙望遠鏡は口径2.4mという大きな鏡を搭載した反射望遠鏡で、可視光を中心とした波長で観測を行う。可視光、つまり私たちが目で見るのと同じような光で宇宙を詳しく探る宇宙望遠鏡は、ハッブル宇宙望遠鏡が初めてだ。

またハッブル宇宙望遠鏡は地上の望遠鏡とは異なり、地球の大気や天候の影響を受けずに宇宙の観測を行うことで、星雲や銀河の詳細な姿を写し出す。その観測データは、さまざまな宇宙の謎を解き明かすための情報を天文学者に与えてきた。一方で、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した数々の美しい画像は長年にわたり一般の人々を魅了し続け、それまで手の届かなかった宇宙の存在を身近なものとして印象づけてきた。

本展では、ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ30周年に合わせ、ハッブルの象徴的イメージから最新画像まで、鑑賞性にも優れた天体写真を選りすぐって紹介する。

「人類史上最も重要な科学装置の一つ」ともいわれるハッブル宇宙望遠鏡30年のレガシーとして、専門家から一般の方まで人類が共有する“宇宙遺産”ともいうべき驚異の天体画像の数々を、迫力ある大型の高品位銀塩プリントにより体感できる貴重な機会だ。

【天体画像について】

私たちが生きる天の川銀河の中で、星々はガスや塵からなる星雲の中で生まれる。また星々が最期を迎える時には、星から放出されたガスや塵が美しい星雲となることがある。ハッブル宇宙望遠鏡が高精細に写し出すそれらの星雲の画像は目を奪われるものばかりだ。

ハッブル宇宙望遠鏡は、天の川銀河の外にも目を向けてきた。宇宙には何千億もの数の銀河が存在している。それらの銀河の様子はさまざまだ。ハッブル宇宙望遠鏡はさまざまな形の銀河や銀河同士の衝突の様子など、遠くにある銀河でさえすぐ近くにあるかのようにその姿を詳細にとらえてきまた。時に躍動感あふれることさえあるそれらの銀河の姿を見ることができる。

監修者プロフィール

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渡部 潤一 Junichi Watanabe◎自然科学研究機構国立天文台天文情報センター教授・副台長、総合研究大学院大学物理科学研究科天文科学専攻教授。1960年、福島県生まれ。1983年、東京大学理学部天文学科卒業。1988年、東京大学にて学位取得(理学博士)。国立天文台広報普及室長、国立天文台天文情報センター長などを経て現職。専門は太陽系小天体(彗星、小惑星、流星など)の観測的研究。国際天文学連合(IAU)では惑星定義委員として準惑星という新たなカテゴリーをつくり、冥王星をその座に据えた。2018年、国際天文学連合副会長に就任。
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PR TIMESより

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