バイデンは23日、情報関連機関を率いる国家情報長官に初の女性となるアブリル・ヘインズ元中央情報局(CIA)副長官を、国土安全保障長官に初のヒスパニック系となるアレハンドロ・マヨルカス元国土安保副長官を起用する考えを表明。
そのほか、新設する気候問題担当の大統領特使にジョン・ケリー元国務長官を、国連大使にリンダ・トーマスグリーンフィールド前国務次官補を充てる意向を明らかにした。国務長官にはアントニー・ブリンケン元国務副長官、国家安全保障担当の大統領補佐官には(副大統領時代の自身の補佐官だった)ジェイク・サリバンを指名している。
一方、バイデンがオバマ政権で大統領首席補佐官を務めたラーム・エマニュエル元シカゴ市長の起用を検討しているとの報道を受け、アレクサンドリア・オカシオ・コルテス下院議員(ニューヨーク州)をはじめとする進歩派は、バイデンを厳しく非難している。
オカシオ・コルテスは、2014年に起きた白人警官による黒人少年ラクアン・マクドナルドの殺害事件について、当時市長だったエマニュエルが(警察による)隠ぺい工作を支援したと批判。「殺人事件の隠ぺいは、公的なリーダーとしての資格を奪う行動だ」として、起用の検討は理解できないと訴えている。
ただ、エマニュエルは「隠ぺい工作は行っていない」として、市長としての危機対応に問題はなかったと主張している。