アプリの「GPS対応」で約5割が投資収益率向上を実感 具体的な活用例は?

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マーケティング専門家が位置情報データの利用状況を分析した2020年の調査によると、位置情報データの主な利用メリットとして、投資収益率(ROI)の向上、ならびにエンゲージメントや受容性が改善されたという意見に48%が賛同した。また、マーケティング担当者の37%が、位置情報の取得を求めるアプリは、ターゲット購買層を対象としたコンテンツの最適化に役立つと回答している。

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出典元:Statista.com

技術の進歩に伴い、モバイルアプリのGPS機能はますます重視されている。たとえば、車両用GPSトラッカーを導入することにより、配車サービスやタクシー会社には大きなメリットがもたらされる。今では、多くの企業がアプリの開発にはGPSが重要だと認識済みだ。

ではここで、GPS対応アプリがビジネスに大きな利益をもたらし、コストパフォーマンスを高める仕組みについて考えてみよう。

全地球測位システム(GPS)が提供する位置情報はさまざまな方法で取得可能であり、法人向け技術でも個人向けソフトウェアでも利用できる。事業の成長に必要なデータの収集、処理を行うためにGPSをマーケティングに活用することもある。GPSはビジネスにおいて一層欠かせない技術になってきているのだ。

GPS技術は今後も進化するし、私たちの日常生活のさまざまな領域で利用される範囲を拡大していくだろう。GPS技術は個人や企業を安全に守ってくれる信頼性の高いツールであり、調査に役立つツールでもある。

そもそも「GPS」とは


全地球測位システム(GPS)とは、位置、距離、時刻の情報をユーザーに提供するシステムのこと。スペース・セグメント、コントロール・セグメント、ユーザー・セグメントという3つの区分(セグメント)で構成されている。

これらのセグメントについてさらに詳しく見ていこう。

・スペース・セグメントは、無線信号を発信する衛星群のこと。衛星は24時間いつでも稼働していて、高度約2万km(約1万2427マイル)の軌道を12時間周期で周回する。平均速度は秒速約4km。

・コントロール・セグメントは、世界中に配備された地上管制局のこと。衛星の追跡、監視、分析、そして航法メッセージを更新する役割を担う。主制御局、監視局、コマンド、コントロールアンテナ、モニター局がある。

・ユーザー・セグメントは、GPS受信機のこと。
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翻訳=神原里枝 編集=石井節子

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