・1970年から2016年にかけ、野生生物の個体数は68%減少しています。
・現在、かつてないほど急速に種の絶滅が進んでいます。
・生物多様性は、80億の人々の健康と暮らしに不可欠なものです。
デイビッド・アッテンボロー卿のドキュメンタリー、「地球に暮らす生命」がネットフリックスで公開されたことで、地球の運命と自然界の荒廃に対して、さらに厳しい目が向けられるようになっています。
この作品は、彼の従来の生態系ドキュメンタリーとは異なり、気候変動や他の人為的干渉により引き起こされた被害を憂いています。
ボルネオの熱帯雨林の荒廃とそこに住むオランウータンの個体数の激減など、ナチュラリストである彼が、そのキャリアを通じて直接目の当たりにしてきた環境的変化を語る、エモーショナルな作品となっています。
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私たちもまた、地球とそこに住む何百万という種の未来について考えていかなければなりません。その背景となる9つの理由を紹介します。
1. 現在、絶滅の危機に瀕しているのは100万種以上
生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)によると、現在、100万種以上の動植物が絶滅の危機に瀕しており、人類史上かつてないほどの脅威にさらされています。
2. 1970年以降、野生生物の個体数は3分の2に減少
世界自然保護基金(WWF)の「生きている地球レポート2020」によると、1970年から2018年にかけ、両生類、鳥類、魚類、哺乳類、爬虫類の世界的な個体数は、平均で68%減少しました。
3. 最も大きく個体数が減少している南北アメリカの熱帯地域
WWFの研究によると、南北アメリカの熱帯地域では、1970年からの50年間で野生生物の個体数が94%減少したことが分かっています。これは、地球上でこれまで観測された中で最大の下落幅です。
4. かつてないほど急速に進む種の絶滅
米国のブラウン大学における2014年の研究によると、現在、種の絶滅は、人類が誕生する前の6000万年の間に比べて、1000倍頻繁に起こっています。同研究報告書の筆頭著者であるユリアーン・デ・ボス氏は、「残る種の保全が急務である」ことを強調しています。
5. 他のどの種よりも急速に減少する淡水種
WWFの「生きている地球レポート2020」によると、淡水野生生物種の個体数は、1970年から2016年にかけて平均84%の減少と、他の種に比べて急速な減少となっています。この数値は、2年前に報告された83%からさらに1%上昇しています。