経済・社会

2020.11.25 17:00

英国、合意なき離脱で食品不足の恐れ コロナ発生時より深刻に?

食品が売り切れているスーパー(Photo by Tayfun Coskun/Anadolu Agency via Getty Images)


英国で消費されている卵の大半は国産だが、粉末・液体状の卵の多くは東欧から輸入しているため、ケーキ製造に問題が生じるかもしれない。カカオ豆はEUを経由して英国に輸入されているため、チョコレートの供給も問題になる可能性がある。例えば米菓子大手のマースは、カカオ豆をオランダ・ロッテルダムの港から荷揚げし、オランダやドイツの工場で加工した上で英国に輸送している。
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もちろん、ブレグジットの問題は、新型コロナウイルスの流行や米大統領選によりさらに複雑化している。バイデン次期政権下の米国では、トランプ政権下と比べて英国との貿易協定締約の優先度が下がることを懸念する声も上がっている。

英政府は12月31日までにEUを完全に離脱しなければならない。英小売協会(BRC)のアンドルー・オピー食品担当ディレクターは「3月に見られた商品不足は、政府の交渉担当者が期限内にEUとの合意に至れなかった場合に年内に起き得ることと比べれば小さなものだ」と述べた。

編集=遠藤宗生

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