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ドナルド・トランプ(左)とジョー・バイデン(右)

2020年の米国大統領選挙は政治的分断や地理的分断が深刻だっただけでなく、経済的分断も顕著だった。その程度についてブルッキングス研究所が分析している。

経済的分断は目新しいものではなく、前回2016年の大統領選でもあらわになっていた。当選したドナルド・トランプが勝った2584郡は、米国の国内総生産(GDP)に占める割合は36%にすぎなかった。一方、敗北したヒラリー・クリントンが制した472郡は米国のGDPの64%を生み出していた。

今回はトランプの敗北という逆の結果になったとはいえ、経済的分断は依然として存在し、むしろ前回よりも広がった。

ブルッキングス研究所が全米の96%の郡の非公式結果をまとめたところでは、ジョー・バイデンはヒラリーよりも5つ多い477郡を制し、これらの郡が米国のGDPに占める割合は70%に達している。これに対し、トランプが制した2497郡の割合はわずか29%にとどまっている。

バイデンは、カリフォルニア州ロサンゼルス郡、ニューヨーク州ニューヨーク郡、イリノイ州クック郡、テキサス州ハリス郡、カリフォルニア州サンタクララ郡など、経済規模が全米上位の郡を軒並みおさえた。一方のトランプは、小さな町や田舎で強かった。

つまり、人口の密集した大都市圏は民主党支持、田舎や小さな町は共和党支持という大きな分断があらためて浮き彫りになった。ブルッキングス研究所はこうした経済的分断について「政党間の対立が続くのも、反目や誤解が続くのも、ほぼ確実だとはっきり示している点で問題だ」と指摘している。

編集=上田裕資

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