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2020.11.24 07:30

コロナが変えた消費者の習慣 大手消費財ブランドが再び優勢に

Getty Images

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新型コロナウイルス感染症の流行が始まり、消費者が抗菌ソープなど家庭の必需品を蓄えるため買い占めに走ってから数カ月がたった。

米日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)や、競合の英レキットベンキーザーなど消費財大手企業の最新の業績からは、消費者行動は永続的に(あるいは少なくともしばらくの間)変化した可能性が示唆されている。

洗濯用洗剤の「Tide」やせっけんの「Dawn」、ワイパーの「Swiffer」やペーパータオルの「Bounty」などを製造するP&Gは、9月30日までの四半期の売り上げが9%上昇したと発表した。特に大きな伸びを記録したのは布地・ホームケアセグメントで、14%の増加だった。掃除用品への消費者需要の増加により、P&Gのホームケア部門の既存事業の売上高は30%以上伸びていた。

P&Gによると、消費者はたとえ値段がより高くなる場合でも、使用量1回分ずつに分かれた洗濯用洗剤を好んでいた。

その他のセグメントでも、需要は増加していた。北米のスキンケア・日用品の売り上げは、P&Gが「Safeguard」ブランドのハンドソープや手の消毒液を発売したことで、10代半ばの若者の間で上昇した。世界的に見ると、パーソナルケア製品は30%以上成長している。

P&Gの最高執行責任者(COO)で最高財務責任者(CFO)でもあるジョン・メラーは先日、電話会議の場で「当社のカテゴリーでは、一度確立された消費者習慣が覆されることはまれだ」と語り、「現在形成されている新たな習慣が続くことを見込んでいる」と続けた。

レキットベンキーザーでは、買収やその他の項目の影響を除外した同一条件下での売り上げが13%上がった。「Lysol」の消毒アイテムや食器用洗剤の「Finish」、芳香剤の「Air Wick」など、衛生用品に対する需要は20%近く跳ね上がっていた。同社によると、「Airborne」のサプリメントや「Dettol」の殺菌消毒剤などの商品も人気だった。

両社とも、予想を上回る四半期の業績を報告後、今後の見通しを引き上げている。

レキットベンキーザーは発表で「パンデミック(世界的大流行)により、衛生状態の社会的重要性が増した」と述べ、「消費者の新たな掃除・衛生習慣が定着し、全体的な需要の高さが長期的に続くことを見込んでいる。(…)消費者が、自分や家族のためにセルフケアを取り入れようとする中で、ビタミンやミネラル類、サプリメントなど、予防的治療の分野で成長が見られた」と続けた。

同社は、自宅にとどまる消費者が増えたことで、「Air Wick」や「Finish」のような商品への需要が増えたと報告している。
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翻訳・編集=出田静

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