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ブリオーニ「ヴィルジーリオ」

Forbes JAPAN本誌で連載中の『紳士淑女の嗜み』。ファッションディレクターの森岡弘とベテラン編集者の小暮昌弘が「紳士淑女が持つべきアイテム」を語る。今回は11月号(9月25日発売)より、「ブリオーニ」のスーツをピックアップ。


森岡 弘(以下、森岡):スーツ離れの傾向があるなか、こういう正統派のスーツを見ると逆に新鮮に感じますね。

小暮昌弘(以下、小暮):イタリアのローマで誕生した「ブリオーニ」ですね。「世界最高峰のスーツ」「スーツのロールス・ロイス」とも称される、イタリアの至宝。

森岡:この素材と色。正統派のスーツですが、色気さえ感じます。カジュアル化の半面、こういうスーツが真価を発揮する場面も絶対にあると思います。ビジネスではなおさらです。

小暮:「ブリオーニ」は、1945年、ナザレノ・フォンティコリと、ガエタノ・サヴィーニの2人が創業したブランド。ブランド名はアドリア海に浮かぶブリオーニ島が由来と聞きました。今年75周年を迎えました。

森岡:今回のコレクションは1月にフィレンツェで開催されたピッティ・イマジネ・ウオモで披露されたものです。

小暮:「ブリオーニ」は52年に世界初となるメンズコレクションを同じフィレンツェで発表して、世界に名をとどろかせました。

森岡:そのときのコレクションは、ビビッドカラーと洗練された素材のスーツを特徴として、とても優美だったそうですよ。そういう意味では、今回のコレクションは、まさに王者の復帰、帰還と言えそうですね。

小暮:「ブリオーニ」が誕生した40年代中ごろといえば、すでに欧米の国々で既製スーツが大量に生産されていました。そんななか「ブリオーニ」はイタリアの卓越した職人のハンドメイドの技術とセンスを組み合わせて、オーダー仕立てを超える既製スーツを完成させた、いわばクチュール的なメゾンブランドの先駆けです。

森岡:一着のスーツを仕立てるのに220工程、22時間を要し、6,000以上のステッチが施されるという話です。そういう意味では「ブリオーニ」のスーツは、手作業でつくられるクルマ、イタリアの名車フェラーリに似ているとも言えます。今回紹介するスーツは、75周年を記念した「ヴィルジーリオ(VIRGILIO)」というモデル。これは「ブリオーニ」のアーカイブからヒントを得たもので、ワイドラペルが特徴。エッジにハンドステッチが入っていて、見事な手仕事です。このブランドのヘリテージを感じさせる一着です。

小暮:素材がとにかくしなやか。スーパー160Sというとても優美なウールで、高い品質とサステナブルな生産プロセスを採用したニュージーランド製の「ZQ Merino Wool」が使われています。環境問題にも早くから取り組んでいるところが素晴らしい。

photograph by Masahi ro Okamura | text by Masahiro Kogure | fashion direction by Hiroshi Morioka | illustration by Bernd Schifferdecker | edit by Akio Takashiro

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