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貴金属相場はこのところぱっとしないが、金に投資している人は落ち込まなくてよさそうだ。米投資銀行ゴールドマン・サックスは最近のリポートで、金の強気相場が近く再開するとの見通しを示した。

リポートでは「われわれの見るところ、金の構造的な強気相場は終わっておらず、予想インフレ率の上昇を背景に来年再開するだろう」と判断している。

どれくらいまで上昇するか。ブルームバーグのデータによると足元の金地金価格は1トロイオンス1888ドルだが、ゴールドマンは同2300ドルという目標価格を設定している。この予想どおりになれば、金に投資している人は元気づけられることになるはずだ。

金相場は8月6日に1トロイオンス2064ドルと史上最高値をつけたあと、景気回復の動向が改善にともない下げ基調にある。金現物連動型の上場投資信託(ETF)「SPDRゴールド・シェア」も、この期間に同様の値動きを示している。

だがゴールドマンは、金市場は近く再び活気づくと予想する。背景として、投資家が来年、物価上昇率について懸念し始め、インフレ調整後の実質借り入れコストはさらに低下することを挙げている。

リポートでは、2300ドルという目標価格について「米国の5年実質金利はマイナス1.2%からマイナス2%に下がるという、以前と変わらない想定を織り込んでいる」と説明している。

つまり、インフレ率が上昇する一方で金利が低いままだと、実質金利はマイナス圏でさらに低下することになるため、投資家にとって金の魅力が高まるという見立てだ。

金は金利も配当も生まないが、債券の利回りが物価上昇率に見合わなければ、金は相対的に魅力を増す。金には、長期にわたって購買力を保持してきた歴史がある。

ゴールドマンはこのリポートで、とくに新興国市場で金需要の力強い回復が見込まれ、それによって全体の金需要が押し上げられるとの予想も示し、「金を買う戦略的根拠は引き続き強固」だと結論づけている。

編集=江戸伸禎

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