テスラの株価は18日午後に10%近く急騰し、マスクの保有資産は83億ドル増えて1054億ドル(約10兆9440億円)になった。フォーブスの試算でザッカーバーグの保有資産は1006億ドルとされており、マスクの資産はザッカーバーグを上回った。
テスラの株価は2020年の年明けから460%以上も上昇しており、マスクは天文学的な速度で富を増やしている。フォーブスは今年3月に発表した世界の富豪ランキングで、マスクの保有資産を246億ドルと試算していた。しかし、その後の数カ月でマスクの資産は760億ドル近くも増えたことになる。
マスクはテスラの株式の21%を保有しており、彼が設立したロケット企業、スペースXは今年8月に投資家たちから460億ドルの評価を受けていた。
テスラの株式は12月21日に、S&P 500インデックスに加えられる。このニュースは11月16日の取引終了後に開示され、翌17日の市場でテスラ株は8%以上も上昇し、マスクの保有資産を約60億ドル分、引き上げていた。
18日にはモルガン・スタンレーの自動車業界アナリストのAdam Jonasが、テスラ株の評価を「買い」指標にアップグレードし、株価はさらに上昇した。テスラの株価は過去12カ月で500%の急騰となっているが、Jonasは18日時点で360ドルだったテスラ株の目標価格を540ドルに設定した。
「テスラは今、単なる自動車メーカーから、ソフトウェアとサービスで継続的な売上をあげる高収益企業に変化しようとしている」とJonasは顧客向け資料で述べた。
マスクは今、世界4位の富豪の座に駆け上がった。彼よりも多くの資産を保有するのはアマゾンCEOのジェフ・ベゾス(保有資産1831億ドル)と、LVMH会長のベルナール・アルノー(同1390億ドル)、マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ(同1190億ドル)の3人のみとなっている。
テスラ株の上昇が続く中で、マスクは今、世界3位の富豪の地位に近づいている。彼とビル・ゲイツの保有資産の差は、150億ドル以下に縮まっている。テスラの株価が、あと15%上昇すれば、マスクは世界3位の富豪に浮上する。