Duolingoは約7カ月前の資金調達の際に、投資家から16億5000万ドルの評価を受けていた。パンデミックは同社にとって追い風となった。自宅にこもりがちになった人々は、以前から評価が高かった40近い言語に対応する語学アプリに押し寄せた。
Duolingoでは「ゲーム・オブ・スローンズ」で使用された言語の、ハイバリリアンを学べることでも話題になった。このアプリでは、3分間のシンプルなレッスンを通じて、楽しみながら語学学習が行える。
Duolingoの月間アクティブユーザー数は4000万人で、その96%が無料で利用している。同社の今年の売上は昨年の約2倍の2億ドルに達する見通しだ。売上の大半は広告収入だが、全体の4%の会員は年間80ドルのサブスクリプション費用を支払っている。
Duolingo は、2011年にカーネギーメロン大学の准教授であるルイス・フォン・アン(42)によって設立された。コンピュータの専門家で、天才賞とも呼ばれるマッカーサー・フェローシップの受賞者である彼は、グアテマラから移民として米国にやってきた。フォン・アンは、大学院生時代にボットと人間を区別するプログラムのCAPTCHAの開発に携わった。
彼はさらに、その技術を基盤とした企業のreCAPTCHAを創設し、2009年にグーグルに売却していた。
パンデミックの発生前に、フォン・アンはDuolingoの2020年の売上が1億4000万ドルに達すると見込んでいた。彼は以前、早ければ2021年にIPOを実施すると述べていた。
フォーブスは2019年8月の「次世代スタートアップ(next billion-dollar startups)」でDuolingoを選出していた。その当時の同社の企業価値は7億ドルとされていた。