世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

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昨年9月に出版され、すでに3刷りのヒット『amazonのすごい会議―ジェフ・ベゾスが生んだマネジメントの技法』(東洋経済新報社)の著者、佐藤将之氏は、アマゾンジャパンの立ち上げメンバーとして2000年7月に入社。サプライチェーン、書籍仕入れ部門を経て2005年よりオペレーション部門で、2016年に同社を退職するまでディレクターとして国内最大級の物流ネットワークの発展に寄与した。

世界トップの企業、アマゾンの成長を支える原動力である「会議の技法」とは、どのようなものなのか。

同書の一部より抜粋し、ジェフ・ベゾス発、アマゾン流のビジネスルールを紹介する。


メトリックス=KPI=飛行機の計器


プロジェクトを実施しているときに一番問題なのが、成功しているかどうかがよくわからない状態になることです。「うまくできている」と感覚的、主観的に思うだけではなく、客観的な根拠で状況を確認し、成功に向かって正しく進んでいるのかを見極められるようにしなくてはなりません。

たとえば、飛行機を飛ばすときに、モニターなしで、目視だけで操縦桿を握れと言われたら、ベテランパイロットでも恐怖を感じるのではないでしょうか。コックピットの中にあれだけ多数の計器があるのは、そうした数字を見る必要性があるからです。パイロットは自動操縦のときでもモニターを見て、正しい方向に進んでいるか、十分な高度を保っているか、機体にトラブルが起こっていないかなどを確認します。

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プロジェクトも同様で、ゴールだけ示されて「後は任せた」というやり方は、目的地だけを示され、後は目視で飛べと言われているようなものです。

ビジネスで正しい方向感をつかむためには、定量的に計れる評価指標が必要です。そのためにはKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)の設定が欠かせません。アマゾンもKPIを「メトリックス」と呼び、非常に重視しています。本稿では混乱を避けるために、以後「メトリックス」という言葉は避けてKPIという言葉を使用します。

KPIは、会社全体で達成したい目標数値を分解し、各部門ごとに「この期間内(たとえば1時間)で達成したい数字」に落とし込み、見える化したものです。アマゾンでは、どんなに長くても1週間です。

文=佐藤将之 編集=石井節子

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