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アル・ゴア(左)とジョージ・W・ブッシュ(右、2007年11月26日撮影、Getty Images)

大統領選での敗北が確実となったドナルド・トランプ米大統領の支持者たちは、その結果を覆すため、勝算の薄い努力への信頼度を高めようと、「ブッシュ対ゴア」裁判を頻繁に引き合いに出している。

連邦最高裁が2000年の大統領選の結果について下した画期的な判断は、共和党候補だったジョージ・W・ブッシュに勝利をもたらした。

トランプ大統領の選挙対策本部で法務顧問を務めるジェナ・エリス、共和党の下院議員3人(クレイ・ヒギンズ:ルイジアナ州、バーン・ブキャナン:フロリダ州、ジェイソン・スミス:ミズーリ州)はツイッターで、「ブッシュ対ゴア」裁判を例に挙げ、選挙結果を巡る法廷闘争が長期化したことは「前例がないわけではない」と主張している。

一方、ブッシュ政権の当時のキーパーソンたち(元大統領本人を含む)は、すでに今回の選挙の勝者は民主党のジョー・バイデンであると認めており、トランプ周辺による「比較」に拒否感を示している。

2000年の選挙でブッシュ選挙参謀を務めたカール・ローブは米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの論説で、バイデン勝利の結果が「覆ることはない」と明言。ブッシュ政権(2期目)の国務長官だったコンドリーザ・ライスも、元大統領の弟ジェブ・ブッシュ(2000年当時はフロリダ州知事)も、バイデンに祝福の言葉を送っている。

当時の裁判で弁護士を務めたデビット・ボイス(ゴア陣営)とテッド・オルソン(ブッシュ陣営)はいずれも、米紙ワシントン・ポストの論説で、2000年と今回の大統領選の比較を退け、「バイデンが大統領になる…それが明らかな結果だ」と述べている。

2人は2000年の裁判について、(投票総数がおよそ600万票だった)フロリダ州で、537票差というあまりにも僅差の結果だったために行われたものだと説明。今回はバイデンが一部の州でトランプに1万票以上の差を付け、結果として選挙人の半数(270人)以上を獲得したことを指摘している。

さらに、トランプが起こす訴訟については、法曹界にはあまり賛同する声はなく、「避けようのない結果の確定を遅らせるだけだろう」と述べている。

編集=木内涼子

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