東南アジアから世界を健康に。WELY松岡奈々のビジョン #30UNDER30

WELY CEOの松岡奈々

次世代を担う「30才未満の30人」を選出する「30 UNDER 30 JAPAN」。今年の受賞者のひとり、現在23歳のWELY CEO、松岡奈々はベトナムを拠点に世界の健康を目指す。



松岡奈々は2017年にウェルネゾン・ジャパンを設立。ベトナムを拠点に、子どもと大人が共に遊びながら栄養について学べるよう開発したカードゲーム「MoGuMoGu」を使い、保育施設などに栄養指導を実施。現在は就寝時間や食生活などをもとに子どもの健康管理ができる「MoGuCare」というシステムの開発も進めている。

高校時代、日本政策金融公庫の高校生向けビジネスコンクールで1500件もの応募の中から準グランプリを受賞。審査員を務めていたセルフウイング代表の平井由紀子に、「卒業したら一緒に事業をやろう」と誘われ、本格的にビジネスの道へ進んだ。

20歳という若さで起業した彼女だが、自身のことは「学歴も経歴も、お金があるわけでもない」と話す。それでも、「夢を語る」ことを常に意識したことで、多くの人が賛同し、一緒にやろうと思ってくれたのでいまがあると振り返る。

ベトナムを拠点とする理由について、松岡は「平井さんに誘われて行ったのがきっかけで、ベトナムという国がどんどん好きになっていった。ベトナム人のもつスピード感と、日本人のもつ検討力をかけ合わせると、『最強のコンビ』になることにも気づいた」と語る。

会社のビジョンは「東南アジアから世界を健康にする」ことだ。

「保育施設だけではなく、医療機関、特に産婦人科とも健康管理システムを連携させ、生涯にわたる詳細な健康データを管理していく。そうすることで、一生その人の人生に伴走するサービスになると信じています」


まつおか・なな◎1997年、鹿児島県生まれ。高校生のときに農業の可能性に興味をもちはじめ、2017年、WELLNESONEJAPAN(現WELY)設立。現在は同社とMoGuMoGuの2社を経営。ベトナムを拠点とした食育や栄養改善事業に取り組む。現在、大学4年生。

文=Nene Hasegawa

この記事は 「Forbes JAPAN No.076 2020年12月号(2020/10/24発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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