コロナ禍で定期健診の後回しが急増 小児科の予防接種は「必要至急」

Jose Luis Pelaez Inc /Getty Images


このアンケートで最も注目したのは、予防接種は「不要不急ではない」という事実の認知度だ。

緊急事態宣言中、メディアなどで「不要不急」の外出を控えるようにと連日報道されていたことを覚えているだろうか? 不要不急とは、「どうしても必要というわけでもなく、急いでする必要もないこと」という意味だ。

言葉を変えるならば、予防接種は「必要至急」だ。防げる病気を防ぐために「必要」だし、罹患しやすくワクチンを接種すべき月齢が定められているので「至急」その期間に接種しなければいけないものだ。

アンケートでは、このことを緊急時の予防接種情報発信が不十分として結論している。

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出典:NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会

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出典:NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会

「予防接種が不要不急ではない」と知らないが故に、未接種になってしまっていることもデータからは見て取れる。

気温の低下とともに、感染症が流行するシーズンとなる。残念ながら新型コロナウイルスには予防するためのワクチンが現段階ではない。防ぐことができない新型コロナウイルスに対する恐怖心によって、防げる病気を防ぐ手段を放棄してしまうのはリスクが大きいということを広く理解して行動して欲しいと、ワクチンパレードに参加してあらためて感じた。

連載:チャーミングケアで広げる家族の視点
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文=石嶋瑞穂

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