キャリア・教育

2020.11.13 09:00

「ネットで傷つく人を生まない方法」を伝える、グリーの垣根を越えて働く私の使命

小木曽 健

小木曽 健

SNS上の誹謗中傷が原因とされる若き女子プロレスラーの死。

それを契機に今、ネットリテラシーの更なる啓蒙とアップデートが求められている。

「書いてダメなもの、はありません。その代わり、投稿内容に応じて民事・刑事・道義的な責任が求められます。老若男女問わず、改めてこの点を認識して欲しいのです。表現の自由とは『発言の責任を背負う義務』と共にある権利です」

そう語るのはIT関連企業、グリーに所属する小木曽健氏。同社のCSR(社会貢献活動)部門で、ネットリテラシーの講師を務めている。

グリー社員でありつつ、多数のメディア出演や執筆活動を通じ、「ネットリテラシー講師」と言えばその名が浮かぶほど精力的に活動をしている。

年間の登壇数は200回以上、多い年には365日のうち「386回」も壇上に上がり、小木曽はインターネットで絶対に失敗しない方法を伝えてきた。なぜ彼はこの仕事に携わっているのか。使命感の源泉と実現したい世界観を伺った。


情報で失敗する人を無くす、それが私の使命


講師と聞けば、多くの人が壇上で話す姿をイメージされると思います。現に私も全国の小・中・高等学校、一般企業、官公庁で講演を行なってきました。

しかしそれは活動の一部。書籍の執筆やメディアでの連載、テレビやラジオへの出演も私の業務です。

私の仕事は「伝えること」「知ってもらうこと」ですから、それに繋がる仕事はすべて活動範囲になります。

私が何を伝えているのか。

それは情報と安全に付き合い、ネットで失敗しない方法です。昨今、ネットやメディア上には真偽不明の情報が出回り、デマが問題視されています。また、SNSやブログに投稿する際、配慮が足りなければ誰かを傷つけてしまうし、同時に自らの人生さえも破綻させてしまう。

これらの問題を解決するためには、情報を受発信するノウハウが必要です。

「どのような行為を避け、どのように情報を見極めるか。トラブルに巻き込まれない・傷つく人を生み出さない情報との付き合い方」を知ってもらうために、情報リテラシーが必要なのです。

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文=鈴木雅矩

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