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2021.02.01 07:30

アマゾンのすごい「逆算資料」。新サービス説明資料は「プレスリリース形式」で

Getty Images

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9月に出版された『amazonのすごい会議―ジェフ・ベゾスが生んだマネジメントの技法』(東洋経済新報社)の著者、佐藤将之氏は、アマゾンジャパンの立ち上げメンバーとして2000年7月に入社。サプライチェーン、書籍仕入れ部門を経て2005年よりオペレーション部門で、2016年に同社を退職するまでディレクターとして国内最大級の物流ネットワークの発展に寄与した。
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世界トップの企業、アマゾンの成長を支える原動力である「会議の技法」とは、どのようなものなのか。

同書の一部より抜粋し、会議の効率化を図るためにジェフ・ベゾスが設けた「アマゾン流、資料作成のルール」を紹介する。


提案を受け入れてもらいやすくする魔法のフォーマット


アマゾンでは、常に無数のプロジェクトが発案され、会議で提案されています。そして、新規プロジェクトが立ち上がる際に、必ず用いられている資料のフォーマットがあります。それがプレスリリース形式の資料です(実例は下記資料「プレスリリースの作成例」を参照)。
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プレスリリースとは、皆さんもご承知の通り、企業がマスコミに対して何かを発表する際に用いられるフォーマットです。

このフォーマットがアマゾンの会議で使われるようになったのは、今から十数年前のことです。最初は、販売側の人たちが新しいプロモーションやサービスを提供するときに使い始めたのですが、非常に好評で、他部門にも広まりました。

プレスリリース形式の良さは、読み手にとっての「受け入れやすさ」です。

たとえばあなたが会議の席で、会社に対してある提案をするとしましょう。提案とはすなわち、新しい取り組みをすること、今までの状態を変えることを意味します。

しかし会社にいる多くの人々は、その変化を望んでいない場合もあります。そうした方々は変化に対して不安や恐怖を感じてしまうので、提案に対し、抵抗するかもしれません。

その抵抗をどう取り除くのか。

ステークホルダー(利害関係者)に対し、いかにその提案の良さを理解してもらうか。

会議で何かを提案するときには、そのことが重要になってきます。

そして、ステークホルダーに対する説得ツールの1つとして、アマゾンではプレスリリース形式のフォーマットを、非常に有効な手段として考えているのです。

ではここから、プレスリリース形式の資料の作り方を説明することにしましょう。
次ページ > 提案内容は「シンキング・バックワーズ」で

文=佐藤将之 編集=石井節子

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