ウォルマートのカスタマープロダクト部門のTom Wardは11月10日、公式ブログで、このプロジェクトが2021年初頭から始動すると宣言した。クルーズによると、配送で使用されるEV車両の充電には、再生可能エネルギーで発電した電力が用いられ、ウォルマートの環境を重視する姿勢とも合致するという。
「顧客らは最寄りのウォルマートの店舗から、電動の自動運転車両によるデリバリーサービスが受けられる」とウォルマートのWardは述べている。「ここで用いられるテクノロジーは、顧客の時間や費用の節約につながるだけでなく、環境保護にも役立つ」と彼は続けた。
テストで使用される車両の台数や、プロジェクトの財務データは現時点では開示されていない。ウォルマートが最初に自動運転企業との取り組みを実施したのは、2018年にウェイモと行ったフェニックスでのプロジェクトだった。
今年はパンデミックの発生によって、クルーズやウェイモの自動運転タクシーのプロジェクトは停滞していたが、その代わりに、人間が介入しない非接触型のデリバリーの実現を目指す、ロボット配送技術の開発には進展が見られた。
ウェイモは、UPSの店舗から貨物を収集しトラック輸送を行うViaサービスを開始し、シリコンバレーのスタートアップ企業Nuroは、ウォルマートやCVSなどにデリバリーロボットの提供を開始している。
一方で、クルーズはこれまで同社の本拠地であるサンフランシスコで、自動運転車を用いたタクシーサービスのテストを重ねてきた。