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As Mobile Economist at TUNE, I forecast and analyze trends affecting the mobile ecosystem.

ドナルド・トランプ(Photo by Win McNamee/Getty Images)

アプリ調査企業のApptopiaによると、ドナルド・トランプの支持者らが愛用するSNSアプリ「パーラー(Parler)」が、米国のiOSアプリの総合ランキングで1位を獲得し、Google Playでは2位に入った。

パーラーのダウンロード数は先週2倍に増え、1週間で31万2000件を記録したという。背景には大統領選挙関連の報道で、主要メディアが民主党の側に立ち、フェイスブックやツイッターなどの大手SNSがトランプの発言へのアクセスを制限したことがあげられる。さらに、ニューヨーク・ポストが報じたジョー・バイデンに絡むスキャンダルも、大手メディアは信憑性を欠く話であるとして取り上げなかった。

そんな中、言論の自由を掲げ、一切の検閲を行わないパーラーは一部のユーザーに熱烈に支持されている。

「私たちの使命はアメリカ合衆国憲法修正第一条の精神を具体化するソーシャル・プラットフォームを作ることだ」と、パーラーのコミュニティ・ガイドラインには書かれている。このアプリは、投稿のキュレーションを一切行わないが、犯罪行為を行ったアカウントは削除するとされている。

ここ最近、保守派の人々から熱烈に支持されているパーラーは、ユーザビリティに問題があるようで、筆者がアカウントを作ろうとしたところ、パスワードが拒否されたり、SMS認証コードが送信されないなどの問題で、3回も失敗した。

4回目のチャレンジでようやくログインに成功したところ、トップ画面に出てくるメンバーが保守派の大物ぞろいであることに圧倒された。テキサス州選出の共和党議員のテッド・クルーズや、保守系政治評論家のショーン・ハニティ、パンデミックの最中に「今こそ空いているレストランで食事を楽しもう」と発言した共和党議員のデヴィン・ヌネスなどの顔ぶれが並ぶ様子はまさに、トランプ支持者の楽園のようだ。

保守派の人々がこのアプリで自由な言論を楽しむだけなら問題はない。しかし、アーカンソー州の警官は、自身の身分を明かした上で、パーラー上で民主党支持者を「祖国の裏切り者」と呼び、道路の隅に押しやってやると発言した結果、職を失うことになった。

しかし、ここで指摘しておきたいのは、1週間に30万件というダウンロード数は、フェイスブックの利用者数が10億人単位であるのと比較すると、全く取るに足らない数字であることだ。もちろん、フェイスブックの覇権も永遠に続くものではないだろうが、彼らに戦いを挑んだSNSの大半は、つかの間の命で終わってしまう。

編集=上田裕資

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