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ドナルド・トランプ(Photo by Alex Wong/Getty Images)

かつてはトランプ大統領の応援団と呼ばれたFOXニュースを筆頭に、ルパード・マードックの支配下にある複数のメディアが一斉に、トランプから距離を置き始めている。

11月9日の記者会見で、ホワイトハウス報道官のケイリー・マケナニーは、ジョー・バイデンの支持者らが投票での不正行為に関与したと主張したが、FOXニュースのニール・カヴートは、彼女の発言を遮り「この発言には根拠がない。これを見せ続けることはできない」と、オンエアを中断した。

ここ数日、FOXのレポーターらは、バイデンが大統領選挙で勝利したことを繰り返し認めており、トランプが主張する不正行為には証拠がないと述べている。

トランプの娘イヴァンカの夫のジャレッド・クシュナーは、FOXが3日午後11時20分の段階でアリゾナ州でのバイデン勝利を予想したことに激怒し、マードックに苦情の電話をかけたという。(AP通信はその時点で、アリゾナ州での開票結果予測を控えていた)

ショーン・ハニティのようなトランプ支持派の司会者は、いまだに投票で不正行為があったと主張するが、ゴールデンタイムの人気司会者のタッカー・カールソンは、選挙結果について語るよりも、バイデンの国に対するビジョンを批判することに焦点を当てている。

マードックが所有するニューヨーク・ポストは先月、ジョー・バイデンと彼の息子のハンターに関するスキャンダル記事を掲載し、トランプの再選を支持したが、同紙は選挙後の週末の社説では、トランプに対し無意味な不正行為の主張を取り下げるよう促した。

さらに、同じくマードックの支配下にある高級紙のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)と、タイムズ(タイムズ・オブ・ロンドン)は、ポスト紙が掲載したバイデンの疑惑に関する記事の矛盾点を指摘し、FOXニュースのアンカーは番組内でその記事を取り上げていた。

「ドナルド・トランプには、選挙の不正行為を法廷の場で追求する権利がある。しかし、今のところは、深刻な不正行為と考えられるような事案は一つも確認されていない」と、FOXのキャスターのクリス・ウォレスは述べた。

過去4年の間、FOXはホワイトハウスのコミュニケーション戦略の非公式な一部となっていた。トランプは定期的に、彼に対し同情的なホストとのインタビューのために電話をかけ、お気に入りの番組をツイートで紹介していた。

しかし、トランプは今年に入り、FOXに対する不満を募らせるようになり、ツイッターなどで彼らが十分な忠誠心を示さなくなったと述べていた。報道によると、彼は今年の夏頃に、マードックに電話をかけてFOXの報道姿勢を批判したという。

9月のVanity Fairの記事によると、マードックは将来を見据え、トランプが大統領の座を離れても、彼のメディアが価値を保てる道を選んだのだという。

フォーブスはこの件でFOXにコメントを求めたが、回答は得られなかった。

編集=上田裕資

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