テクノロジー

2020.11.11 12:00

安さとバッテリー持ちが魅力の新型MacBook、3機種の注目ポイント

(c) Apple

アップルは11月10日、「One More Thing」と銘打った新製品イベントを開催し、M1と呼ばれる自社製シリコンチップを初めて採用したMacBookの最新モデルを発表した。今回アナウンスされたモデルは、「MacBook Air」「MacBook Pro」「Mac Mini」の3機種だ。

アップルはこれまで、Macシリーズにインテル社製のチップを搭載していたが、今年の新モデルでArmの技術を基盤とする自社製チップに切り替えた。

新たなMacBookにおいては、全てのiOSアプリが動作可能になる。つまり、アップストアで公開中のiPhone向けアプリの大半が直接Mac上で動くことになるのだが、9to5 Macの記事によると、アプリ開発者の対応が必要になるため、現時点で正確な対応アプリ数は明らかになっていない。

アップルの自社製チップであるM1は、これまでのインテル製チップよりも省電力化が進み、新型MacBook Airのバッテリー持続時間は最大18時間に達し、MacBook Proの場合は最大20時間になるという。これは大幅な進化だが、この数値が果たして正確かどうかは、サードパーティのテスト結果を待ちたいところだ。

アップルが主力製品の値下げを行うことは稀だが、新型Mac Miniの価格は699ドルからとなっており、以前のモデルより100ドルも安い。一方で、新型MacBook Airの価格は999ドルとなっている。2020年版のMacBook Airは、冷却用のファンを省いたことで、静音化を実現したという。

アップルがMacBookにインテル製以外のチップを搭載するのは、2005年以降で初めてだ。今年の新型MacBookには、既にiPhoneやiPadに搭載済みのArmのアーキテクチャを基盤とするM1チップが搭載されている。

この動きは、アップルがコンピューティングに対するアプローチを大きく変化させ、MacBookをiPhoneやiPadに近づけていく姿勢を示している。

今回のイベントのタイトルの「One More Thing」は、スティーブ・ジョブズの有名なキャッチフレーズだが、アップルは今年の秋に既に2つの新製品イベントを開催しており、「それに続くもう一つの発表」という意味で、この名前をつけたものと考えられる。

英国本拠のArmは、アップル以外の企業にもライセンス提供を行なっている。同社は2012年にソフトバンクに買収されたが、今年9月にソフトバンクはArmをエヌビディアに売却していた。

今回発表された新型MacBookの名称及び価格は次の通り。

Macbook Air 13.3 inch display
価格:999ドル

Macbook Pro 13.3 inch display
価格:1299ドル

Mac Mini
価格:699ドル

編集=上田裕資

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