バイデンに献金した富豪たち、勝利に相次ぎ祝福のコメント

マイクロソフト共同創設者、慈善家のビル・ゲイツ(Photo by Mustafa Yalcin/Anadolu Agency/Getty Images)

ミリオネアのドナルド・トランプがいまだ米大統領選での敗北を認めずにいるなか、民主党のジョー・バイデン前副大統領には各国のビリオネアたちから、歴史的勝利を祝う言葉が送られている。

そのうちの一人、マイクロソフトの共同創設者で慈善家のビル・ゲイツは11月7日、AP通信がバイデンの勝利を報じたすぐ後にツイッターに投稿。祝福の言葉とともに、次のように述べた。

「感染者が急増している新型コロナウイルスを抑え込むため、新政権と与野党双方の指導者たちと協力していくことを楽しみにしている」

新型コロナウイルスのパンデミック拡大を受け、ゲイツ率いる慈善団体はワクチン開発その他の取り組みに3億ドル(約310億円)を拠出することを約束している。フォーブスの推計によると、ゲイツの資産は約1190億ドル(約12兆4800億円)。

また、世界一の富豪、アマゾンの創業者ジェフ・ベゾスはインスタグラムで、「団結、思いやり、良識は、過ぎ去った時代に特有のものではない」とコメント。バイデンと副大統領に就任する見通しとなったカマラ・ハリス上院議員が握手している写真を投稿し、祝意を表した(ベゾスの資産は、推計およそ1840億ドル)。

一方、著名なヘッジファンドマネージャーのビル・アックマンは7日、ツイッターでトランプに向け、「過去4年間の自身の業績に目を向けるべきだ」「快く負けを認め、あなたを支持したすべての人に、団結を呼び掛けてほしい」とコメント。敗北を認めるよう呼び掛けている(アックマンの資産は、同20億ドル)。

バイデンの選挙活動に10万ドルを献金した慈善家のローレン・パウエル・ジョブズはツイッターで、バイデンとともに選挙戦に臨んだカマラ・ハリス上院議員が女性として、黒人として、そしてアジア系米国人として初の副大統領となることを祝福。「ガラスの天井を破った」と称賛した(ジョブズの資産は、同200億ドル)。

最近ではテレビ番組への出演などを主な活動としている元ベンチャーキャピタリストのクリス・サッカは、祝福の言葉を送るとともに、投資家たちにとってのバイデン政権について、次のような見方を示した。

「ジョーとカマラはホワイトハウスに科学とイノベーション、気候変動問題に関する機会を取り戻してくれる…私はこれ以上ないほど、強気でいる」

サッカは妻とともに、約42万ドルをバイデンに寄付していた(保有資産は推計11億ドル)。

人気テレビ司会者のオプラ・ウィンフリー(同26億ドル)は、バイデンの勝利で“アメリカの魂がリセット”されると歓迎。俳優で映画プロデューサーのタイラー・ペリー(同10億ドル)は、「変化が訪れた」とツイート。涙を流して喜んでいると明らかにした。

民主党の候補者指名をバイデンと争った富豪たち、気候変動問題を重視する活動家のトム・ステイヤー(同14億ドル)と元ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグ(同550億ドル)も、選挙結果を受けてバイデンの勝利を祝福するコメントをツイッターに投稿している。

出馬を断念した後、ステイヤーと妻はバイデンに64万ドルを献金。自らの選挙戦に10億ドルを費やしたとされるブルームバーグは、バイデンに1500万ドルを献金している。

一方、ヴァージングループの創業者で英国人のリチャード・ブランソン(同46億ドル)は、「今こそ米国を合衆国として一つにまとめ、癒すときだ」「世界はそれを応援するだろう」とツイート。次期大統領となることが確実になったバイデンの今後の成功を祈っている。

編集=木内涼子

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