7歳からタトゥーアーティスト。NOKOが着々と歩む道 #30UNDER30

アムステルダムを拠点に活動するNOKO

次世代を担う「30才未満の30人」を選出する「30 UNDER 30 JAPAN」。今年の受賞者のひとり、現在11歳のタトゥーアーティスト、NOKO。環境の変化を追い風に彼女は未来へ進む。

アムステルダムを拠点に活動するNOKO。世界的なタトゥーアーティスト・GAKKINを父に持つ彼女の描く猫や鳥、花をモチーフとしたタトゥーは世界中の人々を魅了し、いまやインスタグラムのフォロワーは19.4万人にものぼる(2020年10月現在)。



NOKOは4年前、家族でアムステルダムに移住してきた。日本から遠く離れた、言葉もわからない国。友達もできず、新しい環境に馴染むのは難しかった。その代わり、もともと好きだった絵を描くことに没頭する時間は増えた。

彼女の絵をみた両親が「タトゥーをやってみたら?」と勧めたのを機に、NOKOはいつしかタトゥーにのめり込んでいったという。

7歳のときにタトゥーアーティストの見習いとして活動を開始。現在はオランダのタトゥーライセンスシステムにより、18歳なるまでの人にタトゥーを彫る活動は一旦休止しているため、自宅や父のアトリエでフルーツやシリコンに彫る練習が中心だ。風当たりが厳しい日本ではきっと難しかったであろうタトゥーアーティストへの道を、NOKOは環境の変化を追い風にしながら着々と歩んでいる。

NOKOが通う小学校の先生は「いい活動をしているね」と気さくに声をかけてくれるそう。両親も娘の活動を優しく見守る。

「いまからタトゥーアーティストとしての道だけに、将来の可能性を狭めてしまう必要はないと思っています。何か他のことに興味を持ったらそれを頑張ればいい。そのときは必ず、この経験が役立つはずだから」


のこ◎2008年12月、京都生まれ。7歳で両親とともにオランダ移住後、タトゥーアーティストとしての活動を開始。現在は首都アムステルダムの小学校に通いながら、タトゥーの練習を重ねている。

文=Mariko Sato

この記事は 「Forbes JAPAN No.076 2020年12月号(2020/10/24発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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