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ジャパネットホールディングス 髙田旭人社長(写真:日本経営合理化協会)

テレビショッピングで根強い人気を誇る、「ジャパネットたかた」。 MCを務める面々はどのようにあのトークを習得しているのだろうか?

2020年9月に行われた全国経営者セミナーで、その研修方法や情報のインプット方法の仕組み化について髙田旭人社長が語った。(前編はこちら


Forbes JAPAN編集長 谷本有香(以下、谷本):現在、ジャパネットたかたはどの層がターゲットなんですか?

ジャパネットホールディングス 社長 髙田旭人(以下、髙田):50~70代が中心ですが、特定の年齢層をターゲットにしているわけではなく、「いいものを買いたいけれど、選ぶのは面倒だと思っている人」をお客さま像として設定しています。自分で情報を探し回るのは大変だから、ジャパネットがいいって言うなら買うよ、そんな風に私たちを信頼してくださる方々です。

谷本:このターゲットを、今後は若年層へも広げていこうというお考えですか?

髙田:実は、あまり広げようとは思っていません。

いまの顧客層は維持しつつ、収益構造を安定的にしたいと思っています。2011年の家電エコポイントの時、テレビが非常に好調だったんですよ。ところが、エコポイントの付与期間が終わったら、ガクッと収益が落ちた。そうならないよう、ここ数年でクルーズ船の旅やウォーターサーバーなど、定期的な収益を見込めるビジネスを始めました。

よくない商品を盛って伝えるのは、騙しているような気がする


谷本:ジャパネットの魅力といえばMCだと思うのですが、商品の魅力を伝える際、どのようなことを意識しているんですか。

髙田:大事にしているのは、「いいものをちゃんと伝えること」です。MCには「うまく伝えられなくていい」と言っています。伝えるのが下手でもお客さまに迷惑はかけません。むしろ、よくない商品をちょっと盛って伝えるのは、お客さまを騙していることになる気がします。

僕がバイヤーだった時、父がショッピングの生放送直前になっていきなり「このズームの操作方法がわかりにくいから、このデジカメは売れない」と言うことがあったんですよ。「え、今?」って思うじゃないですか(笑)。その父のひと声で取り扱う商品が変わってしまうこともあるので、ケンカをすることもありました。

谷本:バイヤーとしては。どうしていいかわからなくなりますね。

髙田:当時はそうだったんです。でもこれって、お客さまにとって大事なことですよね。テレビショッピングについてはこういう土台がしっかり整っていたので、僕が社長に就任したとき、「あ、これはあまり変えない方がいいぞ」と決めました。

谷本:事業承継の際に大切な「変えるべきところ」「変えるべきではないところ」のうち、テレビショッピングは「変えるべきではない」と判断したんですね。

文=石川 香苗子

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