清水氏のアドバイスから、長距離出張の達人が心がける、着地で100%のパフォーマンスを実現するための機内の食事、睡眠の方法の一端をのぞいてみたい。
ファーストクラスのお客様の機内での過ごし方で特徴的なのは、睡眠を取るにしてもリラックスした時間を過ごすにしても、とても計画的に過ごされているということ。特に、到着後のコンディションを左右する時差対策については、日頃から時差対策に余念がないCAも驚くくらい徹底的に管理されている方も少なくありません。
ポイントは「逆算」して、機内での過ごし方、さらには飛行機に乗る前の過ごし方を決めるということです。ここでは、その「時差ボケ『逆算』解消法」について詳しく解説していきます。
時差は「5時間以上」「東回り」がキツい
出張や旅行で海外に行くときにつらいのが時差ボケ。一般的に5時間以上時差がある地域に移動する際に、時差ボケが起こりやすくなるといわれています。
Getty Images
なかでも、日本からアメリカへの往路便、ヨーロッパから日本への帰路便など、東回りの移動のときは一日が短くなるため、時差の調整が難しく、時差ボケがきつく感じられます。
逆に、西回りの移動のときは一日が長くなるため、時差ボケの調整は比較的しやすいでしょう。
到着地の到着時間から逆算する
「逆算」の起点となるのは、到着地の到着時間です。
例えば、ヨーロッパ便などで夕方から夜に現地に到着し、あとは食事をして寝るだけという場合は、到着直前まで寝てしまっていると夜眠れなくなってしまう可能性があります。そのため、機内ではなるべく起きて過ごすことをおすすめします。もし仮眠を取るとしたら、フライト前半に取ると夜の睡眠に影響が少ないのでよいでしょう。
逆に、アメリカ便など午前中に現地に到着し、そこから予定がある場合は、機内で十分な睡眠を取っておくことが到着後の時差ボケ緩和に役立ちます。
特に、東南アジアの深夜便などフライト時間が比較的短めで早朝に到着する便は、空港で食事をすませておき、機内食は潔くキャンセルして睡眠に集中するのが、到着後のパフォーマンス向上に効果的です。