ビジネス

2020.11.22

需要増で評価も上昇、卸売マーケットプレイスの「Faire」

左からMax Rhodes CEO, Daniele_Perito CDO, Marcelo Cortes CTO(C)Faire


Faireが現在取り扱っているブランドの数は1万以上で、これを10万軒以上の小売業者に届けている。パートナーとなっている小売業者ネットワークの店舗数は、北米では、スターバックス、ウォルグリーンズ、ウォルマート、セフォラ、ターゲット、ノードストロームの店舗をすべて合わせた数を上回るという。

Faireでは、今回調達した資金をさらなる国際展開に活用する予定で、2021年には英国進出に続き、他のヨーロッパ諸国への事業拡大も計画している。同社はまた、顧客基盤の拡大や、4カ所ある自社オフィスの人員増強も掲げている。顧客基盤に関しては、5~10の店舗を持つ比較的大きな小売業者やアパレル小売の獲得に、特に注力するという。

セコイア・キャピタルのパートナーで、食料品の即日配達サービスのインスタカートで最高財務責任者(CFO)を務めた経験を持つラヴィ・グプタ(Ravi Gupta)は、「地元密着型の小売業には非常に大きな未来があると考えているが、この業界は変わりつつある」とコメントした。「地元の小売業者を、データ駆動型でダイナミック、かつオムニチャネルに対応した業態とすることで、Faireはこれらの業者を未来に導く後押しができるはずだ」

Faireの目の前には巨大なチャンスが開けている。米国内だけでも、チェーンに属さない独立経営の小売業者は260万軒を数え、その年間売上高は1兆ドル近くに達するという(出典:米中小企業庁、Faire)。

グプタはFaireの将来に期待感を示しつつ、「今回の資金調達で最も良いところは、Faireはまだ事業展開を始めたばかりだという点だ。最終的には、数百万の小売業者を顧客とし、数十万のブランドを取り扱う可能性がある」と述べた。

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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