とはいえ、現在進行系で、こういった問題に直面している方々も多くいらっしゃるでしょう。突然、自分に対して悪意のある言葉が全世界に向けて発信されているのを見つけた際のショックは計り知れないものがあるかと思います。しかも、その多くは匿名で行われており、顔も名前もわからない、不気味な存在からの攻撃です。そのような卑劣な行為は決して許されるものではありません。
そのような目にあってしまったときには、まず「証拠を保全すること」を考えてください。インターネット上のコンテンツは、簡単にアップロードできると同時に、簡単に削除や修正もできてしまうので、証拠を残しておくことが重要です。
証拠を保全する前に相手に注意したことで、その書き込みが削除または修正される場合もあるかと思います。ご自身がその結果で満足できれば構わないのですが、その場合には、発信者情報開示や損害賠償請求を行うことが難しくなります。
インターネット上での誹謗中傷を証拠として保全する方法には、1. 紙に印刷する、2. スクリーンショットで画像を保存する、この2つの方法があります。どちらの方法で保存するにせよ、必ず対象ページのURLと公開された時間が記録されるようにしてください。また、誹謗中傷の書き込みへと至った前提もわかるように、対象となる書き込みの前後の投稿についても保存しておくと良いでしょう。保全した証拠を持って、弁護士に相談しましょう。
現在、インターネット上の誹謗中傷に対応できるのは弁護士だけです。昨今では、誹謗中傷を書き込んだ相手を特定し、その相手に損害賠償請求を行いたいという人が増え、全国の弁護士が多くの成果を挙げています。
その一方で、簡単にいかないことがあるのもまた事実です。仮にうまくいっても、弁護士費用や裁判費用などで費用倒れしてしまうこともあり得ます。ただ、弁護士に法律相談をすれば、可能性や見通しについて話を聞くことができますので、徹底的にやるのか、それとも今回は手を引くのかは、それから判断しても遅くはないでしょう。
最後に繰り返しになりますが、現在進行系でインターネット上での誹謗中傷に悩み、苦しんでいる皆さん。どうか、負けないでください。相手は表に出てきて物を言うこともできない卑怯者です。
弁護士に相談するのが難しいのであれば、総務省の支援事業として「違法・有害情報相談センター」にも相談できます。
ひとりで悩みを抱え込まず、相談できる人、相談できる機関を頼ってください。必ず力になってくれるはずです。
連載:元榮太一郎の「激動するこれからの時代で輝くためには」
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