自動運転を変える「4Dライダー」を作るエヴァが間もなく上場

(c) Aeva


ピッチブックによると、エヴァはIPO計画を発表するまでに1億ドルを調達しており、InterPrivateとの合併後の評価額は約21億ドルに達する見込みだという。Salehianによると、エヴァは自動車部品メーカー大手ZFとポルシェとライダーの商品化に向けて提携しており、その他の企業とも提携交渉を行っている最中だという。

今年度の売上高は数百万ドルだが、製品をリリースすれば、2025年までに年商8億ドルに達する見込みだという。

エヴァは、アウディの子会社で、自動運転開発を手掛ける「Autonomous Intelligent Driving」と2019年に提携し、乗用車向けセンサーを提供している。今年に入ってからは、ZFとライダーの生産で提携した。

ヘルス領域での活用も視野に


Salehianによると、エヴァのセンサーはトランプ1セットよりも少し大きく、価格は数百ドルだという。当初は車両向けに専念していたが、今後はコンシューマーテックや、生体データを収集したいヘルスケア企業との提携も積極的に図っていく計画だ。

「我々は、数百メートル離れた対象物の速度をセンチメートル毎秒の精度で計測できる。同じチップレベルのテクノロジーを使い、計測距離を落として処理能力を向上させれば、ミクロンレベルの精度で計測でき、振動を計測できるようになる」とSalehianは言う。

例えば、エヴァ製のセンサーを人間の皮膚に向ければ、心拍数などのバイオメトリクス情報を検出することができる。「将来的には、動脈硬化を検出できるようになるかもしれない」とSalehianは話す。

体に機器を装着しなくても、センサーからビームを照射させるだけで、これらの情報を収集することが可能になる。「計測距離が長く、コンシューマー向けにも利用できるオンチップ型ライダーを提供できる企業は我々だけだ」とSalehianは述べたが、提携パートナー候補は明かさなかった。

編集=上田裕資

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