何を、どう飲むか。お酒とコーヒーの最適解

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それではコーヒーに移りましょう。コーヒー肯定派が説く健康効果は、ポリフェノールなどによる抗酸化作用、ガンや肝硬変、糖尿病、心臓発作、脳卒中、認知症やパーキンソン病、虫歯、うつ病などの予防など。死亡リスクを下げるというエビデンスまであります。

さらに頭が良くなり、痩せて運動能力が高まる、自殺率を下げるなど、「究極の強壮ドリンク」と賞賛されることも。ここまで幅広い効能を語られる食材は珍しいかもしれません。



一方で、否定派は「カフェインがドラッグと同じような強い覚醒作用、中毒性があるため良くない」「利尿作用があるので脱水症状になりやすく、腎臓や膀胱に負担をかける」「カルシウムの吸収を妨げる」「精神が不安定になりやすく、不眠症になりやすい」などをあげています。

また、ほとんどの人がコーヒーを飲む際に砂糖やミルクを入れるので、それがマイナスであるという指摘も。さらに、深煎りの場合は豆を焙煎で焦がしているため、その焦げがよくないという意見もあります。

いつ、どれぐらい、どうやって?


アルコール同様、まず見極める必要があるのは、カフェイン耐性です。遺伝子検査キットで簡単に調べることができますので、自分のカフェイン耐性をチェックしましょう。次にカフェイン耐性の強い人は、何を、どれくらい、どのように飲めば良いのでしょうか。オススメはスペシャルティコーヒーです。

スペシャルティコーヒーは、豆本来の味わいを出すため新鮮な豆を浅煎りで焙煎しており、フルーティーで風味豊かなコーヒーです。コーヒーの苦味が好きという人も多いですが、その苦味が豆を焦がすことからきているとしたら。

一度、味の好みと体への影響について考察してみても良いでしょう。安価なコーヒーの中には、品質の悪い豆を深い焙煎で焦がしてごまかしたり、古くてカビの生えた豆を使っているインスタントコーヒーなどもあるといいます。

カフェインの安全な量は1日180mg(体重60kgの人)と言われており、コーヒー1杯は約60mgなので、1日3杯程度が理想です。またカフェインの効果は6時間ほど続くので(人によっては10数時間)、夕方以降は避けましょう。飲み方に関しては、まず、大量の砂糖やコーヒーフレッシュを入れることをやめましょう。コーヒーフレッシュは、ミルクではなく油でできています。

あとはカフェインを一気に摂ると自律神経の乱れにつながるため、ホットをチョイスしてゆっくり飲めば、緩和されるといいます。ラテを飲む場合は牛乳にも気を配りましょう。カゼインたんぱく質に反応がある人は、ソイやオーツ、アーモンドミルクなどがベターです。

お酒もコーヒーも、毎日の習慣となっていることが多く、アルコールとカフェインは体に影響を及ぼしやすいです。だからこそ、しっかりと見極めないと、長期的にみて体への影響は計り知れません。

本来リラックスさせてくれるはずのものが、逆に体に悪い作用を及ぼしてしまっては、元も子もありません。お酒とコーヒーについて吟味して、自分の体に合うように最適化していけば、日々のパフォーマンスは格段に上がります。

連載:クリエイティブなライフスタイルの「種」
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文=国府田 淳 写真=Getty Images

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