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2020.11.22

幾何学模様や家紋をモチーフにしたハンコ「OOiNN」の必然

「OOiNN(オーイン)」のタイポグラフィ・ハンコ「GRAPH」シリーズ。左上から時計回りに、苗字は「山下」、「田中」、「山田」、「竹井」。


文字自体をリデザイン(レタリング)したタイポグラフィ・ハンコ「GRAPH」シリーズを中心に、これまでの印鑑ショップでは出会うことのなかった印影デザインを展開。専任グラフィックデザイナーがおり、苗字ごとに丹念にデザインしているという。印鑑商品は自社関連工場での刻印としており、その他のボディー・浸透印の制作は、それぞれメーカー(シヤチハタ・タニエバー)の専門工場にて行う。

デザインの担当者に制作背景を聞くと、別の仕事で漢字のデザインに携わった際に、「ふと思いついた」とのこと。お手軽価格で、きちんとデザインされたオーダーメイドのような実用品がこれまでなかったため、ユニークな商品になるのではと心を躍らせたそうだ。

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日本で2番目に多い苗字「鈴木」のデザイン

「『デザイン』という行為は何かをモチーフにすることが多く、OOiNNのGRAPHはんこは『幾何学模様』や『家紋』、『丸窓の障子』等をモチーフとして設計しています。複雑な漢字から極端に画数が少ない漢字等、難しいデザインも数多くありますが、自身でも使えるデザインになるまで完成とはなりません」と、そのこだわりも教えてくれた。

供養してまで大事にしようと思う日本人のモノを思う心と、サインを意匠化したくなるモノづくりの心とが交わったのが「OOiNN」とも言える。古くて新しい、そんな「OOiNN」の誕生は、必然だったのかもしれない。

(なお現在、本商品は好評のためオーダーストップの状態。販売再開は11月下旬を予定とのこと)

文=上沼 祐樹 編集=石井 節子

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