清水氏のアドバイスから、「人を喜ばせたい」という想い、すなわちサービス精神が育てる「人としての品」について考えてみたい。
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ファーストクラスのお客様とお話をしたり、本の執筆にあたり様々な航空会社のCAのエピソードを取材する中で感じたのが、ファーストクラスのお客様は非常にサービス精神旺盛ということです。
仕事もプライベートも、自分のためだけでなく、「人を喜ばせたい」という想いが根本にあり、それによってより大きなパワーが生まれ、結果的に人からの信頼、尊敬という形で自分に返ってきているように思えるのです。
例えば、出張や旅行の際のお土産も、「これでいいや」ではなく真剣に選んでいる様子が感じられます。
ここでは、機内での具体的なエピソードを交えてご紹介いたします。
お土産もCAのアドバイスを参考に、本気で選ぶ
想定外のハプニングも起こりがちな出張や旅行の際は、何かと忙しくお土産選びはつい二の次になりがちです。
しかしファーストクラスのお客様は忙しい立場にあるだろうに関わらず、お土産について真剣に考えている様子が伝わってきます。
何気ない会話のなかで「前回は家族にあのお土産を買ったから、今回はこれにしてみたんだよ」など、家族へのお土産選びの話が登場するなど、毎回必ずお土産を買っているんだなということが感じられます。
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「私たちは最近よくこれを買うんですよ」とそのときおすすめのものを紹介すると、「それいいね!今度はそれをお土産にしよう!」とメモを取られる方もいらっしゃいます。
機内販売をしている際に、「社員へのお土産を買いたいんだけど、何がいいかな?」と相談を受けることもよくありました。渡す相手が女性の場合、「こういうのはもらっても迷惑かな?」など、女性目線でのアドバイスを求められることが多かったです。