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聞き手:経済力が釣り合わない場合は、どうしても力関係が生まれますよね。それを乗り越えるにはどうしたらいいでしょうか?

ボルド:良い関係を築くためには、外的な「ポジションパワー(地位の力)」ではなく、双方がそれぞれどのような「パーソナルパワー(人間としての力)」を持ち、そのパワーの源は何なのかを明らかにすることが不可欠です。

私たちは誰もが日々、外的要因について対応しています。外的要因とは、自分にかけられている期待や社会規範、経済力の定量的な尺度(保有資産や収入の額など)などで、それらをベースに築き上げられるのがポジションパワーです。釣り合いがとれなくなるのは、このポジションパワーなのです。というのも、本人が自覚していようがいまいが、人はそれぞれ、さまざまな外的要因に影響を受けているからです。

一方、内的な部分に目を向けてみましょう。人はみな、何らかの価値観を持ち、関心をもつ領域があり、それぞれの経験を積んできています。しかし、それらを定量的に表すことはできません。それがパーソナルパワーです。こうした価値観について深く意識してみると、お金に関して決断を下す際には、先に挙げたような外的要因よりも内的要因のほうが、はるかに大きな役目を果たすようになります。

そうなれば、あなたと相手は、力を合わせて、自分たちに共通する価値観は何かを突き止め、互いのニーズに合った経済的解決策を見つけられるようになります。

たとえばあなたは、収入はいくらかとか、どのくらいの資産を保有しているかといった定量的・外的尺度をベースにして自分自身を「証明」しようとしているとします。それは、ポジションパワーを競い合う力関係が存在しているしるしかもしれません。けれども、自分にとって大切なことや本心を話す関係性であれば、あなたと相手は、もはや数字による尺度を必要としなくなります。そうなれば、力関係は解消され、より対立的でない安全な会話ができるようになります。そうした話し合いのなかで、共通する価値観が何かが見えてきて、創造的な解決策を見つけられるようになるのです。

聞き手:ほかにアドバイスはありますか?

ボルド:全般的には、相手にもっと質問をし、相手にもっと好奇心をもち、思い込みを減らすことが重要です。相手は、あなたが予想さえしなかった価値観を持っているかもしれませんが、それでいいのです。生じた問題をとにかく解決しようというような姿勢はとらず、そうした追求はとりあえず後回しにして、まずは関係性を築く必要があるのです。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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