経済力に差があるパートナーと、良い関係を築くには

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「一家の稼ぎ手」になる女性が出てきたのは、歴史を振り返ってみると最近のことだ。多くの場合、女性たちの収入は、男性よりも少ない。新しい行動規範がまだ形成されていないなかで、経済力が等しくない相手と良い関係を築くにはどうしたらいいのだろうか。こうした疑問は、夫婦や恋人同士に限らず、ほかの関係でも生じうるものだ。

以下のインタビューでは、米サンフランシスコを拠点とするフィナンシャルプランニング企業ハンフリーズ・グループ(Humphreys group)のプレジデント、ダイアン・ボルド(Diane Bourdo)に、経済力が等しくない相手とうまく関係を築く方法を聞いた。

聞き手:友人や家族、パートナーなどの関係において、経済力が対等でない場合にうまくやっていくにはどうしたらいいのでしょうか。

ダイアン・ボルド(以下、ボルド):注意すべきなのは、経済力が釣り合わない関係で問題になるのはお金ではないことです。大切なのは、それぞれの根底にある価値観です。変な話だと思われるかもしれませんね。そこで、人間関係に大きく影響するのは、価値観と、ものの見方であることがわかるシナリオを挙げてみましょう。

あなたが、友人やパートナーとアパートをシェアして2人で一緒に住むことになったとしましょう。家賃として出せる金額は、ひとりは800ドルで、もうひとりは500ドルです。この状況にどう対処しますか?

または、何かをお祝いするために、友だちから旅行に招待されたとします。費用は、その友だちがすべて負担してくれるそうです。そんなとき、あなたはどんな気持ちがしますか?

最後は、あなたが、友だちやパートナーと一緒に2人で旅行するというシナリオです。ひとりはかなりの高給取りですが、もうひとりは財布に余裕がありません。この場合はどうしますか?

関係性において、相手と共有できる基盤を探るためには、自分たちにとって大切なことは何かを理解し、相手が大切だと思うことについて、きちんと耳を傾けなければなりません。

相手が何に意義を見出し、何に価値を置いているのかを理解すれば、共感が芽生えて、互いを尊重し合えるようになります。また、自分が何を大切にしているかをきちんと伝えられなくてはなりません。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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