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2020.11.03 11:00

人口急増! 全世代が注目する「軽井沢移住」の真実

筆者撮影

筆者撮影

最近、軽井沢で移住が急増といったマスコミ報道が多い。ただ、軽井沢のどこのエリアで移住が多いのか、周辺エリアの移住はどうなっているのかなどの細かな報道は、ほぼないといえる。
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そこで、移住の背景、移住者属性、移住急増によってもたらさせる変化とは何か? さらに別荘所有者の行動変化は? と言った視点で軽井沢の最近の変化を考察していく。

軽井沢で移住者が急増


軽井沢は人口約2万人、別荘は約1万7000軒、これに対し観光客は860万人もいる。町税は町外住民が約8割も納税しているなど、他地域にはない特徴を持った町である。以前より富裕層やリタイアシニア層などの新規流入は一定数あるが、それに上乗せする形で新しい世代の流入が増えているのが特徴だ。住民票を軽井沢に移すケースもあれば、東京のままのケースもあるので正確な数字はつかみづらいが、確実に増えているのが現状だ。

今年に入ってからは、軽井沢に新たに幼小中一貫の私立学校「風越学園」が開校したことも、移住者の急増要因の一つとなっている。ちなみに今年1月から8月まで住民票レベルで見ると400人の純増となっている。この傾向は今後も継続していくと思われる。
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移住者の属性を見ると、テレワークが当たり前のワークスタイルの都心の大企業の社員、元大企業で現在は独立している若者、高学歴、30代の子育て世代が多い。20代の独身の移住も見られる。将来独立したいと構想を持っている若者も多い。共通して言えることは、移住者はみんな何か新しいことにチャレンジしたいと目が輝いていることだ。皆、人生100年時代、豊かなライフスタイルを謳歌しているようだ。

御代田町に注目


最近の移住者の移住先をみると、地価の高い旧軽井沢の移住者はほとんと見られない。若い世代は、比較的土地の安い中軽井沢、借宿、風越、塩沢、追分、発地地区など西や南地区への移住が多い傾向がある。さらには隣町の御代田町でも、若い世代の移住者が急増している。

これは今までにない傾向で、軽井沢のブランドロイヤリティーが変化している兆候だ。昔は軽井沢に別荘を所有することに意義があったが、最近の若い世代は周辺自治体も含め広域軽井沢エリアを軽井沢ととらえており、軽井沢町だけには固執しない傾向が見られる。

御代田は軽井沢に比べ、浅間山の眺望が良く、標高が低いので雪が少なく過ごしやすい、地価が安いので広い土地に住めるなど、豊かなライフスタイルをおくるには魅力の多いエリアだ。軽井沢から車で20分程度と近いのも魅力。今後、御代田町の人気はさらに高まるだろう。

移住者ネットワーク


軽井沢には様々なコミュニティーが存在する。趣味、地域、ボランティア、別荘、学び、大学など様々だ。最近では移住者コミュニティーも出来ている。軽井沢ライフをより豊かにするために移住者どうしが集まり、情報交換、交流会、勉強会など様々だ。軽井沢は小さなまちなので、短時間で地元住民、別荘所有者、二拠点居住者、などともすぐに出会え、コミュニティーが広がっていくのが特徴だ。

今までの別荘所有者は、地元住民と交わる機会が少なかったが、最近の移住者は地元住民とも積極的に交流している。最近軽井沢にオープンした20か所以上のワークスペースでのワーカー同士の交流も増えている。
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文、写真=鈴木幹一

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