自分たちの力で、地域を盛り上げる
瀬戸内海に面した香川県三豊市は人口約6万人の閑静な街で、数年前までは観光客も多くない場所だった。それが4、5年程前、インスタグラム上で幻想的な写真が撮れると「父母ヶ浜(ちちぶがはま)」が一躍有名になり、日本のみならず世界各国から年間約50万人の観光客が訪れるようになった。
しかし、大型の宿泊施設や温泉旅館などの宿泊事業が未発達であったため、多くの観光客が日帰り訪問に留まり、滞在時間と消費金額が小さく地方都市として観光の客足を街の経済発展に活かしきれていない現実があった。さらに2020年は、コロナ禍によって客足も激減。
このような厳しい状況から脱するべく、地元企業を中心に出資をしあい、絶景の一棟貸しの宿『URASHIMA VILLAGE』の開業にこぎつけた。
瀬戸内海を望む高台にたつUASHIMA VILLAGE外観
左_インスタグラムで有名になった父母ヶ浜の夕日 右_瀬戸内海を望む(イメージ)
多彩な専門性を持つ地元メンバーで構成
『URASHIMA VILLAGE』を運営する『瀬戸内ビレッジ』の出資メンバーは、この瀬戸内の半島を愛する地元企業が中心となって構成している。
100年続く企業や、地域に飛び込んで新たに事業を始めた企業など様々なバックグラウンドを持つ11社が結集。業種も、地元のスーパーや建材屋、家具製造、工務店、建設業、バス会社、レンタカー会社、自然エネルギー、宿泊業、地域プロデュースの会社など各分野の専門性を持つメンバーだ。
一社一社でやるのは難しい宿泊業も、それぞれの専門性を活かすことでより品質の高いサービスを作ることを志し、且つ、地域の経済を自分たちで回すことを目指して始動した。
外からの出資やブランドホテル誘致に頼らず、自ら自走することが彼らの想いだ。
今回の出資関係者一同