ビジネス

2020.11.10

屋上のシークレットサウナにソロサウナ。仕掛け人にその極意を聞く

RoofTop37


すべての人に開かれたサウナを作る


tuneが11月にオープンさせ、TTNEが監修したソロサウナ「tune」は、神楽坂のホステル、アンプラン 神楽坂(UNPLAN Kagurazaka)の1階スペースに作った「ひとりで“ととのう”完全個室サウナ」だ。

オープンの情報がリリースされるやいなや、Twitter上では「こういうサウナが欲しかった」という声とともに無数の引用RTがタイムラインに溢れた。ルーフトップと同じく、コロナ時代にフィットしたコンセプトだ。出発点は「誰でも気兼ねなく入れるサウナ」に本気で取り組むことだった。


tune

「ここまでサウナがブームになっているのに、いまだに男性専用の施設やサービスが多くて、女性サウナーは不遇なんですよ。たとえば、都内で女性がセルフロウリュ(客が自らサウナストーンにアロマ水をかけること)できる施設はほとんど無いんです。

ソロサウナは、性別もタトゥーの有無も関係ないし、体型にコンプレックスを持っている人も気兼ねなく入ることができる。TTNEのコンセプトは“フィンランドのサウナ体験をすべての人に”ですから。

多様な使い方をしてもらうという意味では、日中の仕事の合間にクイックに一発、という感じで使ってもらうこともできる。ここまでライフスタイルのなかにサウナというものが浸透したのだから、サクッと気軽に使える施設があったほうがいいなと。

ソロサウナを監修した今、次にやりたいのは、女性専用の完璧なサウナです。日本のサウナ市場は男性優位すぎるので、そこへのカウンターとして、男性が入れなくて悔しい!と思うくらいのものを作りたい。そういうバランスができてこそシーンも活性化すると思うので。女性がととのえば、男性が、ひいては家庭がととのう、という僕の持論を提唱する場にもしたいんです」

サウナは、他人に必ず共有したくなるコンテンツ


"サウナー"は本物志向のこだわり屋が多い分、仕掛ける方も生半可なものは作れない。でも、そうしたほどよい緊張関係が、結果として世の中に広まる大きなムーブメントの原動力になっている。

「サウナって、他人に必ず共有したくなるコンテンツなんですよ。気のおけない仲間や家族、恋人に教えたくなる。おいしいお店を見つけたら、次は大切な人を連れてくるために予約をとる、みたいなもので、輪が広がっている。RoofTop37もそんな愛の連鎖で予約が埋まるようになりました。

これまでは一種類しかなかったサウナの楽しみ方が、今はマインドフルネスだったりパーティー、アウトドアなどさまざまな文脈ができましたよね。それぞれがワクワク感を覚えるポイントで、サウナを楽しんでいってほしいです」

文=三木邦洋 写真=谷川慶典 編集=千野あきこ

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