米紙ニューヨーク・タイムズが10月27日に報じたところによると、ブルームバーグは自らのスーパーPAC(特別政治活動委員会)、「インデペンデンスUSA」を通じて、ドナルド・トランプ大統領との接戦が続く2つの「赤い州」、テキサスとオハイオの両州で、バイデン候補を支援するためのテレビ広告キャンペーンを展開する。
バイデンがこれら2つの州のいずれかで勝利すれば、結果は民主党の圧勝となる可能性もあるとみられている。テレビ広告の内容は主に、感染者が急増している新型コロナウイルスと、パンデミックへのトランプの対応に焦点を当てたものとなる。世論調査によれば、これらはトランプへの支持に打撃を与え、バイデンに有利な状況をつくることを可能にする問題だ。
選挙運動の終盤戦に入り、バイデン陣営は伝統的な赤い州のうち、選挙人団(エレクトラル・カレッジ)への影響力が強く、今回は民主党に傾いているとみられるいくつかの州での活動を強化してきた。
世論調査の結果、テキサス州と(同様に赤い州である)ジョージア州では、バイデンとトランプの支持率はほぼ互角。また、2016年の選挙でトランプが快勝したオハイオ州では、各世論調査の結果の平均値でみた場合、トランプは僅差での優位となっている。
ブルームバーグはそのほか、激戦州の一つであるフロリダ州でのバイデンの活動を支援するために、1億ドルを投じることを約束している。前回の2016年の大統領選では、同州ではトランプが1.2ポイント差で民主党のヒラリー・クリントン候補に勝利していた。
フォーブスの推計では、ブルームバーグの保有資産は、現在およそ549億ドル。金融・経済を中心に情報を配信するブルームバーグLPを共同創業したブルームバーグは、同社株の88%を所有している。今回の選挙では、民主党の候補者に名乗りを上げていた。